2018年11月26日月曜日

”Bang Bang” アリアナ!



フィリピンで人気のポップソングというと、タガログ語で歌われる、OPM(Original Pilipino Music )がよく知られていて、レジン、ロッセル、シャロン・クネタなど、中には海外にまで名前の知られた大物歌手が目白押し。

私のお気に入りはドナ・クルーズで、1995年に大ヒットした「ハーバン・マイ・ブーハイ」(Habang May Buhay)は、20年以上経った今でも、フィリピンでは誰も知っているスタンダードナンバー。私が歌える、数少ないOPMレパートリーの一つでもあります。

とは言うもののフィリピンでは、OPMしか聴かれないわけではなく、FMラジオやショッピングモールのBGMなどでは、やっぱりアメリカン・ポップスが幅を利かせている。若い人だけに限れば、そっちの方が存在感が強いぐらい。

それに感化されたわけでもないけれど、私も、移住してから急に聴き始めたアメリカン・ポップス。少し前だと、ブリトニー・スピアーズや、デミ・ロヴァート。主にスペイン語で歌うシャキーラ。ちなみにメイドのライラ(43歳)は、ブリトニーの大ファン。そして私が最近ハマっているのが、アリアナ・グランデ。

もちろん、若い頃もよく聴いてたんですよ。懐かしいところでは、カーペンターズ、バーブラ・ストライザンド。ビリー・ジョエルにシンディ・ローパー、マドンナ、マライア・キャリーなどなど。

ところが、仕事やプライベートでいろいろ難しい事が重なった、1990年代の半ばから〜2000年代には、FM放送もめっきり聞かなくなり、音楽CDも買い控え。この時期は、私にとっての「失われた10年間」みたいなもの。一度遠ざかると、知らない新人がどんどん増えて、すっかり疎遠になっていまいました。

呼び戻されたきっかけは、「レリゴー」でおなじみの「レット・イット・ゴー」。言わずと知れたディズニー映画「アナと雪の王女」の主題歌。オリジナルではなく、デミ・ロヴァートのカバー版を愛聴しております。フィリピンでは、映画もデミも大人気。

そこから、家内に「何を今頃、若向けの歌を聴いてるの?」と呆れられながら、ブリトニー・スピアーズのアルバムを3枚一気買いしたり。そしてアリアナ・グランデにたどり着いた次第。

中でも二人のシンガー・ラッパーと共演の「バン・バン」(Bang Bang)は毎日聴くほどで、まるで高校生に戻ったんかと、セルフ突っ込みをしてます。昔と違って、歌詞の意味も少しは分かるので、ずいぶんな内容だなと思って調べてみたら、やっぱりネット上では「過激だ」と話題になってました。

要するに若い女の子が、私と寝ましょうと誘ってる歌詞。「隠喩」という表現で説明している人もいますが、私でもだいたい理解できるぐらいだから、そんなレベルではありません。さすがに放送禁止用語をモロに使ったりはしないけど、誤解のしようもないほど、露骨な言い回しで溢れている。だいたい「バン・バン」って、とても即物的なタイトルだし。

ただ、性的にきわどい歌やパフォーマンスなら、デビュー当時のマドンナの頃から、わりと頻繁に用いられてきたやり方。もうオっちゃんぐらいの歳になれば、この程度では驚きませんよ。バン・バンが評判になったのは、日本人にもフィリピン人からも、キュートと形容されるアリアナの容姿とのギャップ。

清純派、とまでは言わなくても、「いかにも」なマドンナに比べたら、(実生活ではいろいろあるにしても)見た目が良い子っぽいアリアナは、正統派ボーカリストのイメージ。仕掛けたプロデューサーは、その辺りのファン心理を、実に上手く掴んだと思います。女性からの支持も絶大。

ところで、英語はネイティブ並みに聞き取れる人が多いフィリピン。知り合いの女性に、この歌詞どう思う?って聞いてみました。

当然ながらアリアナ・グランデは知っていて、自分でもギターを弾いて、アリアナの曲はよく歌ってるそうです。「バン・バンって、あんまり好きじゃないんですよね。」と言うから、てっきり歌詞のことかと思ったら「コードが難しくて、上手く弾けない」。そっちか〜。


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