2018年11月22日木曜日

街のキャパシティ・オーバー

先週末に、私の住むネグロス島シライ市で開催された、ボールルームダンスの競技会。参加のために市内入りしたのが、セブからだけでも総勢80名だったと言いますから、金土の二日間は、少なくとも120〜130名ぐらい、シライの人口が増えていたことに。

シライ市の人口は、公称12万人。それも、かなり広大な市域全部でこの人数で、沿岸部、山間部の市の中心から離れた場所も含まれています。田舎=過疎が当たり前の日本と違い、少々辺鄙な所でも人がいっぱいなのがフィリピン。

その証拠に、たまにシーフードを食べに、海辺のバラリン地区へ行ったり、休日にマウンテンリゾートのランタワンやパタッグを訪れると、道路へはみ出して遊ぶ、大勢の子供たち。感心することに、マーケットやコンビニはなくても、学校だけはある。

ひょっとすると市街地だけの人口って、せいぜい5〜6万程度しかいないんじゃないか。それに日本の京阪神、関東地方と違い、住宅地がびっしりで隣接する自治体との境界が分からないなんてことはあり得ないネグロス。広大なサトウキビ畑の中に、街が島のようにポツン、ポツンと点在。

こういう状況なので、たまの催事で外部から100人単位の流入があると、あっと言う間に道は渋滞、宿泊場所や食事のできる場所は、人で溢れることになってしまいます。

今回も、ダンス競技会に参加するために、シライに来たお客さんを迎えに行ったら、数少ない市内の幹線道路は、ずいぶんと車が多かった。普段こんなことになるのは、たまに葬式の行列が通って、車線規制がある時ぐらい。

宿泊に関して言えば、私が思い浮かぶホテルやペンションって、十指に足りない。一番大きなリッチモンド・ホテルでも、客室は20もなかったと思います。なので予約が取れず、隣街のタリサイやバコロドに宿を取って、わざわざ車で通った人も多かったでしょう。


シライで唯一ホテルと呼べる
リッチモンド

レストランは一番影響が大きくて、朝から深夜まで続く競技会だったので、昼や夜の食事時には、テイクアウトを求めて参加者が殺到。市内唯一のジョリビーに、たまたま家族で夕食に出かけたら、ライスもスパゲティも全部品切れ。仕方がないのでハンバーガーとフライドポテトだけを注文しました。

さらに信じられないのは、競技会当日に、わざわざ早朝から夕方までの計画停電があったこと。会場となった市営の体育館には、まるでこれに備えたように、数ヶ月前に大きな発電機が据え付けられたものの、1ヶ月以上も前から日程は分かってるんだから、何もその日にぶつけなくてもいいのに。

でも、よく考えたら、フィリピンの他地域と同様、このシライでもすごい勢いで新規の宅地造成が進んでいます。来年にはアミューズメントパークまでオープン。スーパーやショッピングモールなど、なんだか無闇に作るなぁと思ってましたが、やっぱり万単位で人口が増えれば、そんな設備投資もあながち無謀とも言えない。

100人程度の来客で、街のキャパシティがオーバーするシライ市なので、先を見込んでの建設ラッシュは、当然なのかも知れません。


0 件のコメント:

コメントを投稿