2018年12月3日月曜日

カレーの匂いを嗅ぎつけて

少し前に、メイドのライラが、私の作る日式カレーを気に入っているという話を投稿しました。(カレー大好きメイドのライラ

すると、フィリピン人はカレーが嫌いなんだと思ってました、との反響が。確かもっと前のカレーネタへのコメントで、パーティ用にと大鍋でカレーを調理したのに、ほとんど誰にも食べてもらえず、何日もかかって自分で食べた、なんて悲しい話もありましたね。

それとは真逆のことながら、先週金曜日、ボニファシオ・デーの祝日、私のカレー目当てに、家内の友達が6人もやって来ました。まぁそれだけじゃなくて、来年の高校同窓会に向けての打ち合わせが主目的。

本当は、どこか別のレストランでの予定だったのが、たまたまこの打ち合わせに参加していた、家内の幼馴染で、何度も我が家に来て、カレー・ファンになったマジョリー。夕食の献立がカレーだと知った途端、突如「カレー伝道師」になって、他の友人たちに一緒に食べに行こうと勧めたんだそうです。


カレーの匂いを嗅ぎつけて集合
左から3人目がマジョリー

この差はどこから来るのかと考えてみました。
元来、フィリピンの人たちって、スパイスを効かせた料理が苦手な人が多い。そのせいかこっちでインド・レストランって、あんまり見ないですね。本物のインドカレーは香辛料が強く、日本人が食べても相当辛い。どうやらカレーというと、癖があって食べにくいものというイメージが、定着してるんじゃないでしょうか。

中近東での家政婦などの仕事を経験した場合、毎日スパイシーな料理ばかりで、トラウマになってる人もいるようです。クウェートで2年、スリランカ人が料理人を務める家で働いたライラも、もう二人いたフィリピン人の使用人と結託して、自分たち用に料理させてくれと直訴。幸い寛大な雇い主だったようで、それは許されたとのこと。

私がインド出張で経験した地元の料理は、観光客受けするようなアレンジがなく、例えば納豆や梅干し、くさやの干物みたいに、美味しく食すには、ある程度の慣れが必要なレベル。そう言えば、昔フィリピンの公設市場で買った缶入りのカレー粉って、少量なのに辛さも香りも強烈でしたね。

日本製のカレールーを使っても、あまり手間をかけずに、肉と野菜を煮て最後にルーを放り込んで出来上がりだと、やっぱりフィリピン人が連想するインドカレーに近いのかも知れない。特にあまりトロっとしてなくてスープ状だと、そう見えちゃういそう。

もちろんインド人にすれば、まったく本場のカレーとは別物だし、私には懐かしい感じがして、決して嫌いではありません。

私の作るカレーは、最近の日本家庭では別に珍しくもなくなった、ルー投入前に、コンソメやすり下ろしたニンジン、トマトソースなどを加えて、最低でも40分ぐらいは煮込んだもの。カレーというより、ややカレー風味のシチュー。これならば、フィリピンの家庭料理、メヌードやカレカレのようなシチューとさほど違わない。

移住して以来、自宅にお客さんを招いたり、イロイロやマニラなど旅行先で泊めてもらった友達の家でも、何度もカレーを作ってきましたが、いつでも評判は上々。嫌いだとか食べられないとなったことは、一度もありません。

ということで、もしこれからフィリピンに渡航して、配偶者の家族や現地の友人・知人にカレーを振る舞う機会があったら、ルー以外にもいろいろ煮込んで、ちょっと凝った日式カレーにすることをお勧めします。

やっぱり折角作るんだから、喜んで食べてもらいたいですよね。


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