2017年2月10日金曜日
自分の身は自分で守る
日本人は、水と安全は無料(ただ)だと思っている。
これ、かなり昔から言われていますね。昔ほど安全ではなくなった最近の日本。それでもフィリピンと比較すると、まだまだこの言葉は有効性を失っていません。
フィリピンの水道代は安くて、シャワーや洗面には使うには問題ないけれど、現地の人でさえ直接は飲まない。飲料用には、町内の精製水屋さんで水タンクに入れて購入します。これが結構面倒で、数日毎に水を買う度にフィリピンで生活していることを実感。
そして安全。「自分の身は自分で守る」というタイトルを付けたのは、護身用に格闘技を習いなさいという意味ではありません。フィリピンには、ボクシングやテコンドーを教えてくれるジムが多い。かと言って、なまじ中途半端に覚えると、使ってみたくなるのが世の常。自分から争いごとに首を突っ込んで、大怪我したり命を落とすことにもなりかねない。特に血の気の多い男性諸氏には、まったくお勧めできません。
では、どういうことかと言いますと....。
例えば、空き巣や泥棒対策で、マニラ在住日本人の友達が教えてくれた方法。フィリピンでは、合法的に拳銃を買って所持することはできるし、密造銃も多数出回ってるそうです。だからあなたも拳銃を買いなさい、ではなくて、銃器を扱っているお店に出入りするだけ。そうすれば「あの日本人はピストルを持っている」と噂になる。これだけで、刃物で武装するのが関の山の、貧乏なコソ泥は寄り付かない。わざわざガードマンを雇う必要もないのだそうです。(真偽のほどは分かりません)
そこまで物騒な話ではなくても、日常生活でトラブルを避けるには、ちょっとしたコツがあります。
まずは初心者編。
街歩きをする時は、ショルダーバックは片肩に掛けるのではなく、たすき掛け。ウエストポーチは体の前。それほど暑くなくても、熱帯の日差しを侮らず、必ず帽子か日傘。出がけに晴れていても、突然の土砂降りに備えて折り畳み傘携帯。それから、歩きスマホはひったくりの危険があるので厳禁。まぁ、歩きスマホに関しては、どこの国でも危ないですが。
田舎に行くと、街路樹代わりに植えられている椰子の木。南国情緒があるし木陰を作ってくれるので、ついその下を歩きたくなります。ところがこれも危ない。私の知り合いで、落ちて来た椰子の実で、怪我をした人がいます。もし頭に当たったら命に関わるので、椰子の木の近くではご注意ください。
次は、慣れてきた頃に危ない話。
フィリピンでは、24時間稼働のATM。でも、使うのはできるだけ銀行の営業時間内、平日の9:00〜17:00が無難。フィリピンのATMはトラブルが多くて、時々カードを飲み込んだまま動かなくなることがある。時間外に「カード食べられちゃった!」となると、翌日か週明けまで悶々と時間を過ごすことになってしまいます。しかし、これでは24時間稼働の意味は、まったくないですね。
よくあるのが、警官絡みのトラブル。軽度の交通違反でも、何千ペソなんて罰金をふっかけられることがよくあるフィリピン。そんな時は慌てずに、相手のIDの見せてもらいましょう。そして必ずスマホで写真に撮っておく。まともな警官なら拒むことはないはずです。
因みに私が信号無視で引っかかった時は、その場で現金払いではなく、最寄りの警察署で200ペソ支払った後に、違反キップと引き換えに持って行かれた、運転免許証を返してもらいました。でも相手が胡散臭くても、抵抗は口だけにしてください。撃たれることもありますから。
そして最後に、お金のトラブル。
永住者や長期滞在者、またはフィリピン人配偶者を持つ日本人が、よく頼まれるのが借金。そんな時は、無くなっても自分が困らない金額で、ある時払いの催促なしの態度が貫けるのなら、貸してください。ただし二度目は断るという条件で。
数万円程度ならば構わないけれど、商売を始めるから投資してくれ、というレベルだと冗談では済みません。私ならば、どんなに条件がよさそうでも、絶対に手は出さない。少なくとも金額に見合った担保でも取らない限り、ほぼ100%の確率でお金を失います。私も以前、家内の親戚に数十万円単位で、お金を貸したことがありましたが、その時は宅地の権利書を担保に。結局私は、必要もない土地のオーナーになってしまった。(正確には私ではなく、家内が)
金銭的な損失だけに留まらず、それが原因で人間関係がこじてれ、刃傷沙汰になりかねないのが恐ろしいところ。フィリピン人を頭から見下している人は、相手に暴言を吐いて罵倒したり。これが一番危ない。大人しそうに見えても、プライドが高いフィリピン人にそんなことをすれば、間違いなく逆恨みされます。
とまぁ、これからフィリピンに行こう、住もうと思っている人を、怖がらせるようなことばかり書いてしまいました。自分で痛い目に遭って、高い授業料を払えば、身にしみて分かることばかりなのですが、中には取り返しのつかない危険もあります。過剰反応する必要はないけれど、フィリピンと付き合うならば、日本とは違う環境なのだということだけは、しっかり意識しておくのが肝要ですね。
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