自宅の竣工祝いで、初代メイドのカトリーナの家から貰ってきた仔犬2頭、タロとジロがたったの1ヶ月で相次いで死んでしまって早3年。そして道端で拾ってきた仔猫のチャコが、5日目に死んでから2年経過。もうペットは飼わないと、その度に言ってきたのに、気がつくと我が家の裏庭には、鶏が4羽に、半野良ながら猫が3頭。
それぞれ行きがかかりの事情があって、鶏は家内が飼い始め、猫は天井裏のネズミを追い払うための方便で餌付け。それほど懐かれているわけでもなく、言ってみればヤツらにとって、我が家の住人は自動給餌器みたいなもの。空腹の時だけ近寄ってきても、通常はそ素っ気ないものです。ところが、今度という今度は、かなり純粋に愛玩が目的で、性懲りもなく仔犬を1頭飼い始めてしまいました。
事の発端は、近所で活動する日本のNGOにインターンとして赴任した、女子大生Tさんのフェイスブック投稿。このNGOの宿舎兼トレーニングセンターで、仔犬がたくさん生まれたので、貰ってくださいとアップされた、まだ目が開くかどうかの可愛い仔犬の写真に、私は一発KOを食らってしまったのでした。
家内に相談すると、雌犬はポロポロ子供を産むのでたいへんだから、雄犬だったらいいよ、とのこと。早速Tさんに連絡したら、ちょうどいいのがいるらしく、乳離れしたらどうぞと、二つ返事の快諾を得ました。
さて、名前はどうしよう。先代がタロとジロだったので、次はサブロか? でもこの案には、家内が難色を示しました。「日本語の名前つけたら、みんな死んじゃうでしょ。」え〜っと、チャコは日本語じゃなかったと思うんですけど...。あんまり、こういうことに拘らない家内にしては、珍しく譲らない。しかも名前は「スティーブ」に決めたんだそうです。
スティーブというと、マックィーンかジョブス? 「おいスティーブ、餌の時間やで〜。」それって、何か嫌だ。ゴッついオっさんが出てきそうで、ちっとも可愛くないし。そんな名前にするんだったら、貰ってくるの止めようかとさえ思いました。ここで夫婦喧嘩しても仕方がないので、仔犬の顔を見てから決めることに。
そうこうするうちに、いよいよ仔犬のお迎え当日。写真では「のらくろ」みたいな真っ黒な仔犬が写ってましたが、やって来たのは胡麻班(ごまふ)模様。Tさんによると食欲旺盛で元気なヤツとのこと。家の中には入れないのが我が家の飼育方針なので、ガレージに放しておいたら、予想していた通り、初日は母犬や兄弟たちが恋しいらしく、ずっとキャンキャン鳴き通し。餌は食べないし、すぐに門扉の隙間から脱走するし。
四六時中付きっ切りというわけにもいかず、仕方がないので、慣れるまでしばらくは、ケージに入れておくしかありません。タロとジロの時は、2頭で寂しくなかったのか、それとも元々そういう性格だったのか、こんなに面倒ではありませんでした。ただ、あまり元気に走り回った印象は残っていなくて、最初から大人しかった。
ところで問題の名前。生まれた場所で「ゴマ」と命名済み。もう定着しているようだし、家内の意見を尊重するフリをして、スティーブ・ゴマとしました。実際は、私もメイドのネルジーも「ゴマ」としか呼ばないので、結局家内もゴマで納得したようです。
そんなことは本人(犬)には関係なくて、夜になっても鳴き続け。これでは家族が眠ることもできません。家の中に入れても、人影が見えなくなるとやっぱりキャンキャン・クンクン。可哀想だと思いつつも、ケージごと倉庫に放り込んでおきました。
「仔犬」「夜鳴き」でググったら、いちいち構っていたら、鳴けば構ってもらえると学習してしまうらしい。可哀想でも飼い主と犬の我慢比べをするしかない、とありました。なるほど。倉庫に閉じ込めるのはともかく、放置するのは悪い方法ではないようです。
ということで、第一日目だけで長くなってしまったので、続きは次の投稿へ。
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