途中で数日の休みはあったものの、この約3週間、隣家からチェーンソーの騒音が鳴り響いておりました。この時ならぬ「13日の金曜日」祭り。一体何があったのかと言うと、別に殺人鬼がチェーンソーを振り回していたのではなく、庭木の伐採作業。
庭木というと、多くても2〜3本と思われるでしょうが、隣家は、敷地数千平米はあろうかという、大金持ちの大邸宅。数年前までその広大な庭で闘鶏用の雄鶏を多数飼育して、時々闘鶏大会も行っていました。
闘鶏って、試合前に大音量の音楽を聴かせて「場慣れ」させるらしく、深夜〜早朝お構いなしの騒音。本当は宅地で闘鶏やっちゃいけないルールなのに。さすがにこれは酷すぎるので、家内に頼んで苦情を入れてもらい、その後、高齢のオーナーが病気で寝たきりになるなどして、最近はすっかり静かになりました。
ところが、それとは別で何ヶ月かに一度の芝生の手入れ。手押しの芝刈り機をコロコロなんて長閑なものではありません。エンジン駆動で剥き出しの円い刃がビュンビュン回転する芝刈り機で、専門の業者が刈り取り作業。それも一日では終わらず、2〜3日は要する大仕事。何しろ広いですから。
それだけならまだしも、今回は何を思ったか、芝だけでなく、ちょっとした鎮守の森ぐらいの規模に植わった庭木を、全部伐採の暴挙に出たわけです。
もちろん道具はチェーンソー。これが芝刈り機の何倍もの騒音。それも朝8時から夕方5時まで、フィリピンらしからぬ勤勉さで、きっちり仕事をしてくれるもんだから、こっちは、窓を全部締め切って、冷房をかけないと、ブログ執筆やイラスト描きもままなりません。
さらに厄介なのは、切り倒したら終わり、ではなく、運び出せるサイズに切るのもチェーンソー。つまり隣家が突然、製材屋になったようなもの。これが延々3週間も...。
枝打ち作業中 |
ただ、救いなのは、5〜6人は雇われている伐採業者の態度が良いこと。壁際の樹木を伐るには、家屋の上に倒れないよう、張り出した枝を先に落とさないといけない。その際には礼儀正しく、我が家の屋根に上に登る許可を取りにきました。
また、みんな笑顔を絶やさぬフレンドリーな兄ちゃんやオッちゃんばかり。その後は、私がベランダに上がって彼らと目が合うと、挨拶をしてくれるように。相手の顔が分かって愛想良くされたら、同じ騒音でも「まぁ仕方ないか」と思えるのが不思議なところ。
本来ならばオーナー自ら、作業に先立って「ご迷惑をおかけします」と、手土産の一つも持参してくるのが日本式ながら、フィリピンの、特に地主階級の富裕層は、相手が自分より金持ちでもない限り、そういう配慮はまずしない。
ということで、やっと一昨日、伐採作業がすべて終わったようで、昨日は久しぶりに静かな朝を迎えました。直射日光を遮っていた緑のカーテンがなくなったので、我が家の裏庭はとても明るくなりました。(午後はちょっと暑いですが。)
それにしてもフィリピンに住むと、騒音ネタは尽きませんねぇ。
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