先週の火曜日(2025年11月4日)25号台風ティノがネグロス島を直撃して、もう八日が過ぎました。ちょっと驚く事に、私たちの住む宅地は、まだ電力が復旧してません。同じネグロス電力管内のバコロド市やシライ市でも、早い所では翌日の夜には電気が戻り、2〜3日後には、幹線道路沿いの主要部分で元通り。
ところが厄介なのは、中心部からやや離れた地区や、我が家のある宅地のような、世帯数がそれほど多くないサブディビジョン。同時多発的に電柱が倒れたり、大きな倒木のせいで電線が切れたり。電力会社の修理スタッフや交換部品のストックなどのリソースは限られているので、どうしても修理の優先順位は低くなってしまいます。
その上さらに面倒なことに、我が家の直接の停電原因は、この近辺でも一際大きな樹木が根こそぎになって、コンクリート製の電柱2本を巻き添えにぶっ倒しちゃったこと。まず、この馬鹿デカい倒木を小さく切って、修理用の車両が入れるようにしなければなりません。
その間、頼りになるのが、家庭用の発電機。今年の1月に、母屋とゲストハウスに2台の発電機を新調しておいて、本当に良かった。音は静かだし、電子レンジや炊飯器程度なら問題なく使用可。一台がガソリン満タンで10リッター入って、12時間稼働。なので、だいたい起きてる間は、ほぼ普通に電気が使えます。
ただし、1日20リッターのガソリン代は決して安くなく、毎日1,200〜1,300ペソ(約3,200円)がぶっ飛ぶ勘定。数日で通常の1ヶ月の電気代を超えてしまいます。そんなに払っても、温水シャワーやエアコンは、電力オーバーで使えないので、何日もとなると後期高齢者の両親がいる我が家では、なかなか厳しいものがあります。
そして被災後6日後の月曜日、やっと倒木の処理が完了しました。これについては電力会社ではなく、警察が緊急対応したようで、「PULISYA(警察)」と印刷されたTシャツを着た警官たちが、チェーソーをブイブイさせながら、作業してくれてました。
本格的な修理が始まったのは、さらにその翌日の月曜日。ちょうど1週間目に、ようやく待望の新しい電柱や部品を積んだトラックと、何人ものネグロス電力のスタッフが到着。昼過ぎから始まった作業は夕刻には終了。電柱に隣接する世帯では、電気が戻ったとの歓声が上がり、さて次は我が家の番だと思ったんですが、これが待てど暮らせど電気は戻らず。すでに修理は終わって、誰もいなくなってます。
実は、ちょうど我が家への送電ができるようになったのと、ほぼ同じタイミングで、シライ全市の広域停電が発生していたとのこと。まったく「何じゃそりゃ〜」です。そこから、さらに待つこと3時間。夕食が終わって、すっかり暗くなってから、今度こそ本当に、電力会社からの送電が復旧しました。ここまでざっと1週間と半日。
その晩は、久々にエアコンつけて夜更かし三昧。発電機を停めちゃうので、毎晩10時には消灯してたんですよね。さらに息子と二人で夜食のラーメンまで食べて、心安らかに眠りについて、翌朝は爽やかな起床...のはずが、朝になったら、また停電しとる。「何じゃそりゃ〜」
今回のは広域停電でもないし、昨日の修理に何らかの不備があったのか、我が家の周囲数軒のみの停電。当然、ネグロス電力のホームページにも情報は無し。仕方がないので、家内に頼んで通報してもらい、またぞろガソリンの追加購入で、朝のルーティーンの発電機への給油。あ〜あ、元の木阿弥とは、まさにこれ。
ということで、今も発電機の電力を頼りにネットに接続して、この文章を書いている次第。一体いつになったら、完全復旧するのやら。こういうのが精神的に一番堪えますねぇ。
【後記】この投稿をした直後に、まるで「どっかで読んでたんか?」みたいなタイミングで、電気が戻りました。ただ、大喜びでSNSに書いたりすると、またシレっと停められそうなので、淡々とご飯の用意したり買い物いったり。念の為に発電機は2台とも満タンにしておきました。それから10時間ほど経って、久しぶりに熱いシャワーも浴びて。どうやら、今度こそ大丈夫なようですねぇ。やれやれ...。
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