フィリピン・西ネグロス州のダブル水害から一週間。昨日の1月13日水曜日、我が家のメイド、ライラおばさんが、ようやく今年初出勤しました。やっぱり、隣市タリサイにあるお姉さんの家に避難していたとのこと。まずは無事で何よりです。
実は、三日前の日曜日。音信不通になっていたライラを心配して、家族で出かけたついでに、ライラの家に様子を見に行きました。もう雇って2年半になるけれど、私がライラの家に行くのは初めて。
だいたい予想はしていたものの、フィリピンの貧困層が住む場所というのは、やっぱりすごい。洪水の直後でまだ雨が降り続いていることもあって、足元は汚泥のままでゴミが散乱。剥き出しのブロック塀とトタン屋根の家が、ぎゅうぎゅうに建て込んでいます。よくこの環境に住んで、しかも子供を育てられるなぁ、というのが率直なところ。
もちろん、こういう住宅自体を見るのは初めてではなく、フィリピンに長くいると、もうお馴染みの感覚。それでも少しショックだったのは、私がよく知っている人が、そこの住人だからでしょう。
ライラだけでなくその子供、私の息子と同い歳のドドンくんや、家の修理などで時々手伝いに来てくれるご近所さん。そして話には何度も聞いていた、お父さんが旧日本兵だという、ライラのお母さん。
前述の通り、ライラはお姉さん宅にいたので不在でしたが、こんな状況で、しかも突然訪問した私たちを、皆さん、満面の笑顔で出迎えてくれたのは、さすがのフィリピン人気質。考えてみれば、私にはとても真似のできないメンタル・タフネスです。
いろいろ問題が山積のフィリピン社会。それでも、市民レベルの慈善活動は迅速で、家内のように、ライラとその家族のために古着を用意したり。私と同じ宅地に住んでいて、自宅の庭でカフェ・レストランを営んでいるクリスは、もっと積極的。フェイスブックで呼びかけて集めた救援物資を、自前の車で困っている人に届けて回っています。(ご近所の日比ハーフ姉弟)
これこそ、私がとても真似のできない行為。すごいなぁ。
もちろんシライ市役所も、お米の無償配布を開始。昨年は、コロナ禍ですいぶん大量の米を配ったシライ市。まだ備蓄が残っていたのか、それとも急遽買い集めたのか、とにかくアクションの速さは、評価に値します。
ということで、食器洗いや洗濯をライラに任せられるようになって、落ち込んでいた気分も多少なりとも上向きに。やっとのことで、新しい年が本格的に始動した感じです。
それにしても、苦労続きのライラおばさん。少し痩せて、白髪が増えたんじゃないか?
0 件のコメント:
コメントを投稿