2016年12月19日月曜日

正直メイド、嘘つかない


フィリピンのメイドさんについての投稿後、何人かの日本人の方から、メイドの盗癖についてのご指摘がありました。確かに、雇い主がフィリピン人でも日本人でも、この手の話はよく耳にします。

フィリピンでの生活を始めて、約4年。その間、通い・住み込み含めて、合計4人のメイドさんを雇ってきました。無断外泊したり、何の連絡もなしに行方不明になったりと、素行に問題のある人はいたものの、お金や貴重品に手を出したメイドさんは、一人もいなかった。これは、ものすごい幸運だったのでしょうか?

一般的に、フィリピンでのメイド業では、資格は不要。雇ってもらえれば、誰でも、今日からでもメイドさんになれます。私たちの住むネグロス島のシライ市では、紹介所やエージェントもなく、メイドさんを雇いたくても、人伝てに頼むか、自分で探してくるしかありません。

例えば、市場とか教会前の広場などの人通りの多い場所で、「メイド募集(House Maid Wanted)」なんて大書したプラカードでも掲げれば、10分もしないうちに人だかりができるでしょう。要するに誰でもよければ、メイドさんを見つけるのは簡単なこと。

実際、大金持ちのお隣さんは、プラカードは掲げないけれど、「誰でもいい」式に求人してるらしい。ところが、すぐにクビにして、新しい人を雇うの繰り返し。やっぱり、雑に選ぶと雑な人しか集まらないんですね。この家には、息子と同級生で同じ学校に通うの女の子がいて、この子がお父さんの車で登校する時間が遅くなると「あ、またメイドさんをクビにしたな」と分かってしまいます。

我が家の場合、歴代のメイドさんは、すべて直接知っている親戚や友人からの紹介でした。まず最初の、自宅が建つ前の借家暮らし時代に、通いで来てもらっていた、ライおばさん。私と同年代で孫がいるライさんは、家内の実家で永く働いてきた人。家族ぐるみでの付き合いがあって、料理も家事一般もソツなくこなす大ベテラン。今でもパーティとかで、人手が必要な時は、たまに来てもらってます。

初代住み込みのカトリーナは、高校卒業したての17歳でした。この子は、家を建ててくれた大工さんの娘さん。無断外泊さえなければ、多分今でも我が家で働いていただろうと思います。全体的にあまり悪い印象はなかったのですが、フィリピンで奥さまを怒らせてしまっては、どんな家でもクビになっちゃいますね。

二代目アミーは18歳。私の友人で、別の家でメイドをしているリタの姪っ子。カトリーナよりも真面目で愛想が良く、見た目もチャーミング。日本人のお客さんが「モデルみたいですね」と評したスレンダーなスタイル。ところが、やっぱりモテる子は、男の子と遊びに行きたいし、住み込みメイドのように時間拘束が長い仕事は、無理だったんでしょうか。去年の年末年始休暇で実家に帰ったきり、戻ってこなくなりました

そして今年の2月から、我が家で働き始めたネルジー。24歳ながら、他家で6年も働いた経験があります。別に命じなくても、朝5時には起き出して、掃除を始めるし、真面目さ加減では抜群。この頃は家内もすっかりネルジーを信頼して、鍵を預けたり一晩留守を任せたりしてます。やはり、紹介してくれたのは私のフィリピンの友人で、私の知る限り、一番時間にもお金にもきっちりしている、クリスティンという女性。

こうして書いてみると、フィリピンでのメイド選びのポイントは、紹介してもらう人物の信用度に尽きるようです。そして、メイドさん本人の性格だけでなく、その家族や、どんな人たちと付き合っているかを、そこそこ把握できるかが肝要。ただしこれは諸刃の剣の側面もあって、雇い主の行いが悪かったり、メイドさんに辛く当たったりしたら、紹介した人や、メイドさんの家族・知り合いを通じて、雇い主が信用を失うことになります。噂社会のフィリピンでは、要注意事項ですね。


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