2020年8月27日木曜日
10万円で楽に暮らせる場所に10万円の仕事はない
今日のタイトルは、少し前にツィッターで見かけた言葉。正確な出典が定かでないので、言い回しは違うかもしれませんが、意味は合っていると思います。確か、安易な海外移住を諫める発言の一部だったような。
ちょっとネットで検索をかけると、出てきますね。「月10万円で贅沢に暮らせる」みたいな誘い文句。サイトによっては、10万円が15万円とか20万円になっていても、言ってることはだいたい同じ。
現役時代によほどの高収入だったか、若い頃に築いた資産など、退職後も年金その他で、悠々自適の生活を送れるならともかく、私のように、年金だけでは月々20万円にも遠く届かない人たちは、60代、70代でも働くしかない。
私の場合は、定年のさらに10年前に、思い切って日本の暮らしに見切りをつけて、家内の生まれ故郷のネグロス島に移住したわけです。実際に住んでみると、家を建てたりの初期費用を別にすれば、月10万円もあったら、相当楽な生活ができますね。
移住して7年間の好景気で、物価は上がったとは言え、それでも家族3人で、一切合切含めて、年間100万円も使っていないと思います。これには、週五日通っているメイドさん、月に数回の運転手さんなどの手当と、子供の私立中学への学費も含んでのこと。
有難いことに、4年前から家内がフィリピン教育省の職員になって、5万円強の月給を貰うようになったので、さらに楽。
つまり、もし給料が10万円、約4万5千ペソだったら、これはネグロスならば、家族の5〜6人ぐらい簡単に養える金額。借家に住んでも、せいぜい家賃が2万円まで。多分2LDK程度の家は借りられるでしょう。
誤解のないよう書き添えますと、これは飽くまで、ネグロスでもシライのような地方都市の話。州都バコロドなら、もう少しお金がかかるし、マニラ・セブのような大都市では、下手すれば、住むのも食べるのも、日本並みの出費になりかねませんのでご用心。
つまり、10万円貰ってる、あるいは稼いでいる人は、滅多にいません。企業ならば部長クラス以上でしょう。
こっちでそのレベルは、それなりに成功している自営業の経営者。あとは家族の誰かが海外で働いて、仕送りを受けているか。医者や弁護士ですら、個人でやってる人は、なかなか稼げる金額じゃないと思いますよ。(地主は特権階級で、桁が二つ以上違う大金持ちなので、それは別次元。)
ということで、本当にネグロスで、月10万円の仕事なんて、尋常な探し方では、まずあり得ない。物騒な例えで恐縮ながら、殺し屋でさえ、一人数万円で請け負うというぐらい。
特に、ここ最近は、コロナ禍の影響で、飲食業を中心に大打撃を受けている人が少なくない。また、シンガポールで歌手だった人が失職してフィリピンに戻り、化粧品のセールスを始めたけど、収入が足りないとか、俳優さんがシーフードの行商をやってるとか。(ナビマニラ)
フィリピンで月収10万円なんて、いよいよ難しくなってしまいました。
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