前回、フィリピン版の児童相談所ことDSWD(Department of Social Welfare and Development / 社会福祉開発省)の職員が、我が家のお隣さんで子供を保護したというところまで投稿しました。今回はその続編。そして半年ほど前に書いた「家政婦は見た!」の続きでもあります。
詳しくは半年前の記事を読んでいただくとして、大雑把に言いますと、今は亡き資産家の老アメリカ人が、そのフィリピン妻名義で建てたのが、我が家の2軒向こうにある豪邸。その奥さんには連子が一人いて、すでにその連子も高校生のなる二人の娘と一人の息子がいる、50代になろうかという父親。
ややこしいのは、奥さんと連子の男性が、血の繋がった母子なのにとても仲が悪く、奥さんからすれば孫の母親、つまり義娘との正式な結婚も許さないほど。そして、ただ仲が悪いだけでなく、夫が残した遺産や土地家屋を息子には絶対渡したくないと、どこかの貧しい家から養女を迎えて、その子を遺産の相続人にしてしまいました。
もうここまででも、小説かテレビドラマみたいな展開。そして昨年の中頃、その奥さんが新型コロナに感染して呆気なく他界。
こうなると、連子のおじさんの天下。まだ16歳の養女の後見人になって、連れ合いの女性とも入籍。自宅で2昼夜に続く、近所迷惑甚だしいウェンディング・パーティで大騒ぎしたのは、ブログにも書きました。
さて、こんなに詳しい内情が分かるのは、その家のメイドさん、向いに住む家内の友人ナンシー、そして連絡係とも言うべき我が家のメイド、ライラおばさんの連携プレーによる、噂話ネットワーク。文字通りの「家政婦は見た!」なわけです。
さて、その後はと言いますと、泡銭を握ったおじさんは、隔週ぐらいのペースで、めでたく正妻となった女性の親戚を呼び集めてのカラオケパーティ。何十人もやってきて、相変わらずの2泊3日で大騒ぎ。うるさいなぁ。
特に仕事もしてなさそうだし、いつまでお金が続くのかと思ってたら、案の定、私立の学校に通っていた娘が、学費を払えず無料の公立へ転校。これって、持ち慣れない大金を持ってしまった人が、身を持ち崩すパターン。フィリピンあるあるの典型です。
そして奇しくも聖バレンターンデー。ライラおばさんが、我が家の前を走って逃げる養女さんを目撃。
後から聞いたところによると、金欠のおじさんが、亡き母が所有していた別の宅地を売り払おうとして、現在の持ち主である養女さんを脅すか何かしたらしい。身の危険を感じた養女さんが、シライ市内のDSWD事務所に駆け込んだわけです。16歳にしては、なかなか賢明な判断。
養女さんは無事保護され、翌日にはDSWDだけでなく、警察まで乗り出しての大騒ぎ。逮捕とまではならなかったようですが、おじさんとその妻、3人の子供たちは、自家用車に積めるだけの荷物と共に、どこかへ退去。
当のおじさんは自業自得としても、可哀想なのは子供たち。ちなみに娘の一人は、私の息子のクラスメート。何とも後味の悪い結末になってしまいました。
0 件のコメント:
コメントを投稿