2016年4月22日金曜日

ブラック・アウトの夜

今日のお昼すぎ、午後2時半頃から停電に見舞われているフィリピン、ネグロス島のシライ市。この時期はフィリピンでは真夏で、連日30度超えの暑さが続き、冷房機器フル稼働の影響で停電が起きやすくなります。それでもいつもは、涼しくなり始める夕方5時ぐらいになると復旧するのですが...。

どういう理由なのか、この投稿を書いている夜10時前になっても電気は止まったまま。しかも友人からの携帯テキストによると、隣街の州都バコロドも含めて、かなり大規模な停電らしい。フィリピンでは同じ停電でも比較的規模の小さなものをブラウン・アウトと呼びます。今日のはそちらではなく、正真正銘の「ブラック・アウト」。

我が家は、こういう事態に備えて発電機を設置してあります。満タン10リッターで20時間稼働できるので、心配は不要。しかし夜間の停電時には実に目立つ。発電機を購入できるのは、かなりの富裕層に限られていて、シライ市で一番の高級住宅街の、ここセント・フランシスでも、ざっと見たところ10軒に1軒ぐらいの感じ。

灯りだけでなくかなりの騒音なので、停電真っ只中のご近所さんにしてみれば、実に腹立たしいことでしょう。しかも私の場合、努力と才覚で富を築いたという訳ではなく、経済格差を利用して移住してきた外国人。どうしたって罪悪感を持たないわけにはいきません。

たまたま今日は、夕方から夜7時頃まで車で出かけていて、帰宅途中に街灯も信号も消えた下町を通って来ました。貧困層の多いところでは、本当に町中真っ暗。扇風機も使えず暑いので、夕涼みに多くの人たちが路上に。みんな慣れきっているらしく、子供も女性も普通に笑いながらお喋りしてましたが、日本で同じことが起こったら、危なくて出歩けないでしょうね。

と、ここまで書いたところで、実にタイミングよく電気が復旧しました。約7時間半の停電が終わり、発電機をオフにすると、いつもの静寂が。ああ、よかった。


周囲が真っ暗なので、満月の明かりが眩しかった



0 件のコメント:

コメントを投稿