まだフィリピンに関わり始めて、気持ちが新鮮な頃には、よく気がついて面白がっていたのは、本来、会社やブランドの名称が、あまりに売れたもんだから、いつの間にか商品カテゴリー全体の呼び名になってしまう現象。
日本でもよくありますよね。例えばマジックインキ。これなんか、あまりにも広まり過ぎて、英語で話す時にもつい「マジック」って言ってしまうぐらい。もちろんフィリピンでは通じません。文具店で買うなら、マーカーか、マーカー・ペンと言わないと、店員さんの顔が「?」になります。
ところが面白いことに、フィリピンでもマーカーは、ブランド名がよく使われていて、「ぺんてる」で通じます。はい、ボールペンやシャーペンでお馴染みの日本の会社。この間、イロンゴ語のレッスンで使う、ホワイトボード用マーカー購入時に、「ぺんてるですね?」と言われて渡されたのが、パイロット(これも日本企業)のマーカー。もうなんだか、訳が分かりません。
文具関連では、子供がお絵描きで使うクレヨンが、クレヨラ(Crayola)と呼ばれているらしい。確かに、ナショナル・ブックストア(フィリピン大手の書店・文具店)で、あの黄色いパッケージはよく見ます。
そして何と言っても代表的なのはコルゲート。どっちかと言うと日本での歯磨き粉や歯ブラシは、ライオンのイメージが強いけれど、フィリピンでは圧倒的にコルゲートの認知度が高い。お店での印象だと、半分かそれ以上がコルゲートなんじゃないかと思うぐらい。
その他には、ダウニーというブランドが、洗濯用柔軟剤の総称に。日本でも売ってるみたいですが、私は知りませんでした。フィリピン人の好みがそうなのか、洗剤だけでも香りが強過ぎで、ちょっと使う気が起こらない。
続いて生活衛生関連では、台所洗剤のジョイや、紙おむつのパンパース。恥しながら私は、紙おむつの正式な英語がパンパースだと、かなり最近まで思い込んでおりました。
ちなみにバンドエイドは、フィリピンでも絆創膏と同義。絆創膏って英語ではプラスター(plaster)と言いますが、移住してからその言葉を使った記憶がないですね。ちょっとびっくりしたのが、クノール。私が料理でよく使うブイヨンとかコンソメの類いで、あの茶色い小さなブロック状の調味料。こっちでも普通に売ってるので、メイドのライラおばさんにお使いを頼もうとしたら、ブイヨンもコンソメも全然分からない。仕方がないので、残っていた現物を見せたら「お〜、クノール!」。
車では、トヨタのハイエースが、ワンボックスのワゴンやマイクロバスだったり、中〜小型トラックは全部キャンター(三菱ふそう)。日産のハイエースなんて具合に使われます。ベトナムで、カワサキだろうがスズキだろうが、何でもホンダになっちゃうのに近い。
ということでそれ以外にも、炭酸入りの清涼飲料水がコカ・コーラとか、インスタントコーヒーがネスカフェ(ネッスル)だったり。コーヒーに入れるクリームは、同じくネッスル製品のコーヒー・メイト。
探せばもっとありそうですね。
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