相変わらずのコロナ禍です。フィリピン・ネグロス島の、私の住む人口12万人の地方都市シライ市では、ここ半年ほど10〜20人程度で推移していた新規感染者数が、今月(2021年5月)前半で一気に200名にまで急増。
先日は、家内の職場で重篤患者が発生して、とうとう亡くなったという投稿をした矢先、今度は、二軒向こうのお隣さんが発症して緊急搬送。アメリカ人男性と結婚し、数年前にその夫に先立たれた、70代かひょっとすると80代になろうかというおばあさん。自宅で倒れて、救急車で運ばれたと聞いてから、僅か数日で死亡の知らせが。
この人の孫娘が、私の子供と同じ学校に通う同級生。この子は、我が家に遊びに来たこともあるし、当のおばあさんは、旦那さんの葬儀の際に会っています。不幸中の幸いで、このお孫さんを含めて、他の家族は大丈夫だったものの、何だか新型コロナウイルスが、身近にひたひたと迫っているよう。
ただ、時々街中に出かけた感じでは、パニックになったり、騒然としたり、とはならなくて、誰もが粛々とマスクとフェイス・フィールドを着用して、日常生活を営んでいるように見えます。ちょうど一年前の、厳格なロックダウンが施行されていた時期に比べると、良くも悪くも、コロナ共存に慣れたんでしょう。
感染者数が200と書きましたが、これは西ネグロスの州政府の発表。ところがシライ市役所が発表する数字は、これより40〜50人は少ない。こういうところがフィリピンらしい大雑把さで、家内も家庭教師のアンも「へぇ〜そうなの?」ぐらいの反応。ありがたいことに、その数字は、両方ともピークアウトしてきました。
さて、フィリピンでのその後のワクチン接種状況について。日経新聞の「世界の接種状況」によると、2021年5月17日現在で、100人当たりの接種回数が2.7回で、総数が約300万回。日本の、100人当たり4.8回、総数約611万回のほぼ半分。
ちなみに日本に住む、私の80代の両親も予約ができて、来月には第一回目の接種ができる模様。ネグロスでは、まだ何のアナウンスもないのに比べると、あれだけ理不尽なマスコミの叩き方にもかかわらず、日本の医療関係者の方々は、本当によくやってると思います。
呆れ返ったのは、この緊急時なのに、二重予約を防げないことが大問題のように書き立てる新聞があること。二重予約でキャンセルが出たら、周囲にいる未接種の人に打てばいいでしょう。それより接種を大規模に行う方がよっぽど大事。昔見た映画「七人の侍」のセリフを思い出していまいました。「首が飛ぶって時に、髭の心配してどうすんだっ?」
ということで、アホなマスコミがこれ以上足を引っ張らなければ、8月以降には事態が沈静化する可能性も出てきた日本。それに対して、まだまだ先の見えないフィリピン・ネグロス島ですが、ロックダウンはどうやら回避された模様。
マニラ首都圏では、この週末から検疫体制が一段緩和されました。さらに明るい話題もあって、フィリピン政府がファイザー社と、ワクチン4,000万回分供給の契約を締結したそうです。
役所や銀行窓口で何時間も待たされても、黙々と耐える人が多いフィリピン。その国民性の発露なのか、少なくとも私の周囲では、何となく平穏な日々が続いております。
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