2021年7月28日水曜日

フィリピンで飲むコーヒーの味

 私はコーヒーが好きです。

なんて書くと、微妙なブレンドの味が分かる「通」だと思われそう。そうではなくて一日三杯は飲まないと気が済まない、単なるカフェイン依存者。さすがにインスタントではなく、毎回コーヒーメーカーを使っております。

コーヒーを飲む習慣は、8年前のフィリピン・ネグロス島移住よりはるか前、まだ小学生の頃からのもの。コーヒー好きの小学生なんて、なんだか生意気で嫌味ですが、私が勝手に飲み始めたのではなく、同じくコーヒー好きだった両親の手引き。

当時は「子供のコーヒー」と称して、温めたミルクにネスカフェをスプーン一杯入れたカフェオレを、母が作ってくれてました。まだ家に電子レンジがなかった時代なので、毎朝小さな鍋とコンロでミルクを温めてたんですよね。今なら、そこまでして子供にコーヒーを飲ますか?と思いますけど。

私が社会人になった頃に、自前でコーヒーメーカーを入手。そこからインスタントは卒業して、挽き済みの豆で飲むようになりました。母方の叔父が、母に輪をかけたコーヒー好き。それも、サイフォンとアルコールランプ使って、超濃い目のストロングを愛飲する本格派。その影響もありましたね。

さて、フィリピンに永住しようとなった時、ちょっと気になったのがフィリピンのコーヒー環境。結果から言うと、スーパーではバタンガス(マニラ首都圏の南郊)などで作られたフィリピン製コーヒー豆を売ってるし、ネグロス島産のネイティブもある。数年前には、隣街の州都バコロドにUCC直営のカフェまでオープン。

ところが移住前、年に一度、家内の里帰りに同行していた時。たまにスーパーで買い物してたはずなのに、コーヒーの陳列棚をちゃんと見たことがなかった。家内の実家で出されるのは、スリー・イン・ワン。砂糖とクリームが最初から混ざっているインスタントで、これが地獄のような甘ったるさ。なんでも甘くしちゃうフィリピンテースト、ここに極まれり。


もちろんホテルやカフェに行けば、豆で入れたコーヒーが出ては来るものの、味はともかく、ほぼ100%ぬるい。猫舌さんが多いフィリピンなので、こうなっちゃうんですよね。コーヒーに関しては、あまり良い印象がなかった移住前。

さて、ネグロス島に引っ越してまずやったのは、新婚さんの如き家電製品購入。意外にも量販店には、そこそこ品揃えが並ぶコーヒーメーカー。日系の製品はなかったけれど、日本でも名前の通ったフィリップスを見つけました。

その後ずっとコーヒーメーカーはフィリップス一択で、もう4台目になりました。8年で4台とはちょっと寿命が短過ぎと思われるでしょうね。最初の2台は、ポットを割っちゃったんですよ。

日本だったらポットだけ交換できるのが、ここでは買った店に行っても、代理店の電話番号を教えてくれるだけ。電話してもなかなか繋がらないし、繋がっても何ヶ月かかるか分からない。それまでインスタントで我慢しろってか?こうなると数千円のことなので、新品を買ってしまった次第。

3台目は、少し大きめで丈夫そうなのを買いました。それは5年ぐらい持って、つい先月、ヒーターが寿命を迎えたらしく、スイッチ入れても熱くならない。決して長持ちとは言えないけど一応納得して、またもや即新規購入。


そしてその4台すべて、出来たコーヒーがイマイチのぬるさ。もうフィリピン向けの商品仕様ってそうなってるんですね。仕方がないので、毎回電子レンジで20秒温めて飲んでます。

もうひとつ不可解なのは、ちょっと大きなスーパーならば、挽いてない豆が売り場に並んでるのに、ミルを売ってるのを見たことがない。探してみてもネグロスで市販のミルは、手動も電動もどこにもない。マニラかセブにでも行けばあるのかなぁ?

いつもコーヒー買ってる、シライ市内の老舗カフェ・ベーカリー、創業100年の「エル・イディアル」。ここではネグロス産のネイティブコーヒーを仕入れています。ところが何故か、たまに挽き済みを切らしていて、豆しかないことが。ネグロスのコーヒー愛飲家のみなさん、一体どうやって豆を挽いてるですか?

そんなこんなで2年前の一時帰国。わざわざ大阪・梅田の阪急百貨店に行って、ちっちゃい手挽きコーヒーミルを買いましたよ。

以来、二日に一度ぐらいコーヒー豆をガリガリやってます。本当は一杯分だけ毎回挽くのがいいは分かってます。でも、最初に書いたように、味や香りにあまりこだわりがない私なので、そこまでの手間はかけてません。

ということで、今日もコーヒーカップ片手に、この投稿を書いております。



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