2023年1月17日火曜日

メイドにキレた話

 前回の我が家のメイド交代劇の続きです。

昨年(2022年)7月までの4年間、我が家で働いていたメイドのライラおばさん(48)が、体調不良を理由に退職(一応、円満に)。その後任として、家庭教師のバンビの紹介で雇ったのが、バンビの実姉のグレイス(50)。ライラに比べると、掃除や洗濯物の畳み方がヘタだけど、何とか機嫌良く働いてくれてました。

ところがこの年初に、体の調子が良くなったから、もう一度働きたいと前任のライラが言ってきたので待ってたんですよ。そうしたら復帰初日から無断欠勤。風邪ひいてしばらく仕事が無理となって、代わりに姪っ子のマイカ(21)を連れて来たのが、その日の夕刻。翌日からマイカが働いて、ようやく翌週明けになって今度こそライラが来るかと思ったら、また来ない。連絡もない。

さすがにこれにはキレました。と言っても本人は来ないので、直接怒鳴りつけたわけではなく、家内を通じて「もう来なくていい」と携帯テキストを送付。ちなみにライラは我が家の5人目のメイド。それまでの人が、みんな無断で来なくなってそれっきりの、後味の悪い辞め方ばかりで、やっとまともな退職をしたと思ったら、最後にこれ。

まぁフィリピンで人を雇ったことがある方なら、似たような経験が、多かれ少なかれあるんじゃないでしょうか。何の連絡もなしに来なくなるだけでなく、気がついたら競争相手の店やオフィスでシレっと働いてた、なんてのはよく聞く話。とにかく辞め方が下手くそなんですよね。

ただフィリピンでは、辞める側だけを責めるのは酷で、雇用して解雇する側もずいぶんと乱暴なケースが多いらしい。最近でこそ問題になったものの、法律で定められた試用期間の6ヶ月だけ安い賃金で働かして、6ヶ月たったら一斉に解雇なんてやり方が横行する国。

そんな大きな事はともかく、こうなってしまったら、もう一回グレイスに来てもらうしかありません。「お前はクビだ」式ではなく、「またすぐ仕事してもらうかも分からないから、ちょっと待っててね」と優しく言っておいて、本当に良かった。「すんませんけど、明日からまた来てくれますぅ?」と低姿勢にお願いしたら、二つ返事で戻ってくれました。

時間通りの朝8時に玄関前に現れたグレイスを見て、しみじみ感じたのが、定刻に出勤してくれることの有り難さ。仕事にしても何にしても、時間通りに物事が進む日本では、あまりにも当然と思われがちですが、フィリピンの...と言うか、日本以外の国や地域では、遅刻も無断欠勤もしないって、どれだけ労働者として貴重な資質かがよく分かります。

正直なところ、ライラが働いていた4年間というもの、月曜日の朝は、今日は休むんじゃないかと毎週ストレスを溜めてました。また一旦休むとずるずる数日〜一週間となることも多く、「今日も来ない」のがっかり感の連続。それと比べれば、ちょっとぐらい不器用でも、時間は守って、遅れるなら連絡を欠かさないグレイスの方が、どれだけ楽か。

ということでグレイスには、もうしばらく我が家で働いてもらうことになりそうです。



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