大混乱のマニラ国際空港 |
2023年、 正月早々やらかしましたねぇ。マニラ国際空港、正式名称ニノイ・アキノ・インターナショナルエアポート(以下NAIA)。
詳しくはリンクした記事をご確認いただくとして、要するに停電のため管制システムがダウンしちゃったとのこと。つまりNAIAでは離着陸が全面的に不可能で、管制を担当している空域を通過予定のフライトも全部キャンセル。う〜ん、ちょっと信じられない不手際です。
家内によると、ドゥテルテ前大統領が空港整備の予算を認めず、機材が老朽化したのが原因だとのことなんですが、それは空港側の度重なる不正が遠因じゃないかと思います。フィリピン航空が長年ターミナルの使用料不払いだったとか、空港職員が乗客の手荷物にこっそり銃弾入れて、手荷物検査で金銭を要求したとか、いろいろありましたからねぇ。
こういう態度が常態化してたら、正当な理由で予算を計上しても、マトモな大統領ならば疑ってかかるでしょう。しかもここ数年は、コロナ禍のせいで政府にいくらお金があっても足りなかったし。
それにしても、選りに選って1月1日の帰省やら観光で、空港が一番混み合う時期。つい2週間ほど前、私がクリスマス十日前のNAIAを利用した時ですら、マニラからのフィリピン航空の国内線が、チェックインカウンターでとんでもない混雑。
たくさんあるカウンターの半分ぐらいしか開いてない上に、早いフライトから順番に片付けるという当たり前のことをせず、全フライトの乗客をランダムに受け付ける鈍臭い対応。コロナ禍で地上スタッフの大量解雇をした影響があるとは言え、もうちょっとやり方を考えたらいいのに。この時期こうなるのは、最初から分かってるでしょう。
乗り継ぎ時間に余裕があったので、搭乗ゲートでサンドイッチでも食べながらのんびりするはずが、搭乗時間ギリギリ。腹ペコのままネグロスに帰る羽目に。
先月の一時帰国では航空費節約のため、格安の香港経由を選んだので、結果的に関空(KIX)、香港国際空港(HKG)とNAIAを比べることになりました。KIXは小ぶりながら清潔で使いやすいのは前から知ってました。コロナ禍の検疫対応で一部では急ごしらえの壁ができてたものの、顔認識による入・出国審査できわめてスムーズ。
約四半世紀ぶりのHKGは、眼を見張るほどの美しさ。アジアのハブ空港というとシンガポールのチャンギや韓国の仁川が有名ですが、HKGもなかなか素晴らしい。特に公衆トイレのきれいさは、もう日本の空港とまったく変わらない。ちなみに便器はTOTO製でした。
そしてフィリピンに戻った時の、NAIAでのがっかり感...。最新のターミナル3でさえ、KIX、HKGを体験した後では、暗く雑然として見えてしまいます。特に今回苛立ったのは、ターミナル3から2への移動。たまたま時期が悪かったのか、いつもこうなのかは知りませんけど、待てど暮らせどシャトルバスが来ない。1時間近く待って埒が開かないので、仕方なくタクシーに乗ったら、料金が700ペソ!(約1,600円)
しかも一旦空港の外へ出て、地道が渋滞で、ほんの少しながら高速道路も使う効率の悪さ。こういう不便さは、1990年代に私がフィリピン通いしてた頃と、まったく変わってません。ある旅行サイトで実施された「世界で最もストレスの多い空港」という調査で、アジアのワースト3位に選ばれたっていうのも分かります。
これがドゥテルテ前大統領だったら、空港責任者をシバき上げて、有無を言わさぬ改善を要求したでしょうけど、ボンボン現大統領では何もできないでしょうねぇ。(溜息)
ということで次回の日本への帰国には、多少お金がかかってもセブ空港経由にしようと、固く心に誓ったお正月でした。
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