2018年1月29日月曜日

火山大国 フィリピンと日本


噴火前のマヨン山

このところ、火山噴火について連日報道が続く、フィリピンと日本。両国にとって不幸なことに、どちらも自然災害が多い。台風・地震・津波、そして火山。死者1名を出してしまった今回の草津白根山以外にも、私のフィリピンに移住以降では、58名もの方が亡くなった、2014年に木曽御岳の噴火がありました。また、強く印象に残っているものとして、1991年の雲仙普賢岳の噴火が上げられます。この時は大規模な火砕流によって、報道関係者や海外からの火山学者を含む43名が犠牲に。

そして、フィリピン国内だけでなく、日本でも報道されているマヨン山。今月(2018年1月)15日に、当局が、数日または数週間以内に噴火の可能性あるとして、付近の住民へ避難命令を出しました。

1月26日時点で、すでに警戒レベルは、5段階で上から二つ目のレベル4「危険性の高い噴火が近い」まで引き上げられ、住民約7万5千人が避難。夜間には、溶岩流が遠くからもはっきり確認できて、夕食時のテレビニュースでは、画面が二つに分割され、火口付近の映像が流れっ放し。


よく言われることですが、マヨン山は、成層火山特有のシルエットと、その高さから、富士山と並び称されます。フィリピン人にすれば、富士山より美しいと自慢の種。国内最高峰ではないけれど、その知名度は抜群。つまり日本ならば、富士山が噴火したようなもの。大騒ぎになるのも分かります。

ただ富士山が、大規模な活動は、宝永大噴火(1707年)以来なく、ここ300年は静かな状態であるのに対し、マヨンは文字通りの活火山。1993年の噴火で70名以上の死者を出し、2006年には台風の影響も重なって、火山泥流が発生し、1400名以上の死者・行方不明者。そしてつい最近の2013年には、噴石によって登山客5名が命を落としています。

さて、一口に両国が火山大国と言っても、実際にどれぐらい火山があるのでしょうか。ということで、フィリピンと日本の火山分布を調べてみました。





出典:Cralaw 気象庁

確かに多いですね、フィリピンも日本も。背骨のように、急峻な山岳地帯には漏れなく分布している感じ。火山からの噴出物が堆積して、国土が形成された様子が見て取れます。

私たち家族が住む西ネグロスにも、3つの火山、シライ山・マンダラガン山・カンラオン山があって、天気のいい日に近所のサトウキビ畑に出れば、山並みがきれいに見えます。中でもカンラオン山は、時折山頂から水蒸気が上がることも。あんな近くで大噴火があったらと想像すると、背筋が凍りつきますね。


カンラオン山


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