ちょっとややこしいのは、日本でお馴染みの「浄化槽」の英訳も、同じくST。実は私も、今の今まで、フィリピンで言うSTは、日本の浄化槽と同じものだと思ってました。
ところが浄化槽って日本独自で、フィリピンを含む東南アジアやアメリカで使われているSTとは、違うものだったんですね。
浄化槽も腐敗槽も、トイレから出される屎尿をその発生場所、つまり各家庭で簡易的に処理するものという点では同じ。一旦、大きなタンクに貯めて汚物を沈殿させ、水分だけを下水に流すという原理。
ただし、腐敗槽が内部に2室なのに比べて、浄化槽は4〜5室あって、より複雑な手順で汚水を浄化する構造なんだそうです。これだけの記述では少々説明を端折り過ぎてるかも知れませんので、詳しく知りたい方は、冒頭に貼ったウィッキペディアのリンクでご確認ください。
前置きが長くなりましたが、今日(6月29日)土曜日、州都バコロドまで足を伸ばし、この腐敗槽を購入したというお話。
5年前に母屋を建てた時には、腐敗槽は大工さんの手作り。2メートルも縦穴を掘って、周囲をモルタルで固めた四角い空間。それに関して投稿(フィリピン水道事情)した当時は、「浄化槽」って書いてました。
たぶん以前から腐敗槽は売ってたんでしょうけど、やっぱり高くて、特に施主からの要望がなければ、大工さんが作るのが当たり前だったのか。炎天下、ものすごい重労働をやってましたね。
今回も3箇所の大手建材店を回り、どこにも在庫がなかったので、前回同様、大工さんにご苦労を願うかと諦めかけてました。そう言えば、もう一軒の建材屋さんがあったなと家内が思い出し、ダメ元で行ってみた先がビンゴ。
店先に雨晒しになっていた、樹脂製の黒いタンク。ほぉ〜、こういう形状なのか。サイズは直径が1メートル、高さ1.5メートルぐらい。容量1,000リットルなので、満タンになったら重さが1トン。すげぇ。お値段は家内の値引き交渉もあって、ラストプライスが7,000ペソ。(約15,000円)さすがに自家用車には積めない大きさなので、さらに700ペソ追加で配達してもらうことに。
そして今日のお買い物は、この腐敗槽だけではなく、スチール瓦が本命。
母屋の屋根修理で何度も家に来ている、カラースティールの営業担当、フィリップ君。先日、ようやく鉄骨で組んだ屋根下地の計測を済ませて、やっと見積もりの段になって「リブタイプにしますか? それともタイルタイプ?」と、サンプルも何もなしの携帯テキストでの質問が。
こういうのは現物を見ずに発注したら、後でとんでもないことになりかねません。価格差も分からないし。なので、イマイチ頼りないフィリップ君の対応を待つのではなく、事務所に家内と二人で乗り込んだという次第。
上段がタイルタイプ
下2段がリブタイプ
途中でいろいろありましたが、最終的は「リブタイプ」で発注。材料代と工賃の半額を現金で支払いました。これが62,500ペソ。(約13万円)つまり全部で26万円となります。
ネグロスにしては、かなりの高額ではありますが、年中雨の多い、それも土砂降り率が高い熱帯地方。下手に屋根をケチると、結局後でもっとお金も手間もかかります。考え方によっては、100平米を超える広さの家の屋根が26万円なら、安いのかも知れません。
ということで、今日は朝10時から夕方3時過ぎまで、建材店巡りの半日となりました。