2020年3月7日土曜日

自分の頭で考える時

この何週間かと言うもの、ネット上では「コロナ騒ぎ」ばかり。日本のメディアだけでなく、BBCやCNN、ニューズウィークなどでも、過熱気味なぐらい連日の報道。

フィリピンにいても、ネットから情報は、日本に住んでた頃と変わらない。移住当初は喜んでいたけれど、こうも意味なく不安を煽り立てることばかりだと、しばらくネット閲覧止めようなと思うほど。(まず、できませんが)

フィリピンでも数名ながら、新型コロナウイルスの感染者は出ているし、それに関する国内の報道はあっても、少なくともここネグロスでは平穏そのもの。さすがにマスクは品薄ですが、日本を筆頭とする「先進国」みたいな、トイレットペーパー・パニックは皆無。


近所のスーパーで普通に買えます。

いざとなったら、排便後は、紙じゃなくて水洗いで済ませるカルチャーがあるから、それほど心配にならないからか? でもそれを言えば、洗浄便座が普及している日本は、もっと心配ない筈なんですけどね。

それにしても、今回のコロナ騒ぎへの日本政府の対応のお粗末さは、目を覆わんばかり。「自粛」と責任逃れをしながら、実質的にイベントの強制的全面禁止。専門家からも意味がないと言われている全国休校。まったく手遅れの中国・韓国からの入国規制。どれを取っても、感染封じ込めの効果がないどころか、致命的な弊害があるものばかり。

それよりも私が恐ろしいと感じるのは、いくら的外れな指示で、法的拘束力のない「要請、勧告」であっても、それに従わざるを得ない、日本の「空気読み文化」であり「同調圧力」。

以前は、これも日本の美徳かと勘違いしてました。フィリピンでは基本的に政治家とか、権威への信頼が極めて低いので、似たようなお達しが政府から出て、本当に遵守した方がいいことでも、自分の生活や収入にマイナスだったら、誰も従わない。なんてモラルの低い国民性かと。

でも、裏返して考えたら、フィリピンでは、自分の頭で考えて行動する人が多い。それを痛感したのは、去年、朝から大雨で、自宅前の道路が冠水した時、学校や市役所から何のアナウンスもない時点で、家内が子供を休ませると決めたこと。「登校させるかどうかを決めるのは親」。う〜ん、男前やの〜。

実際、何かあった時、上からの指示を待っていたり、無批判に言われた通りにしたら、自分や家族の身に危険が及ぶ可能性の高いフィリピン。普通に街を歩いてても、引ったくりにホールドアップ。自分の身は自分で守るしかありません。ついこの間、病み上がりに牡蠣食べて中毒になった日本人生徒さんのケースは、典型的な反面教師。

唖然としたのは、自粛ムードに押されたのか、なぜか日本からフィリピンへの英語留学を直前で取り止める「コロナキャンセル」が出ているという話。それこそ、ちょっと考えたら、意味がないと分かりそうなもの。

ということで、何かにつけて、フィリピンや隣国を見下す「民度の高い」日本人なんだから、もうそろそろ自分の頭で考えて行動する術を、身につけてはどうでしょう。


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