出典:The Straits Times |
日本では、新型コロナウィスルのワクチン接種が、遅々として進まない状況に関する報道や論評がネット上で繰り広げられています。そして、ここへきて再び各地での感染拡大。対応策の、蔓延防止措置と称した飲食店の営業時間制限が、甚だ恣意的で不徹底なことから、国や都道府県の為政者への不信感が募っているらしい。
私の生まれ故郷である兵庫県では、県知事自らが「うちわ会食」などという、ネタとしか思えない奇妙な呼びかけを始める始末。「うちわを飲食店に配布するから、会食の際には、これで口元を覆って」ということなんですが、気は確かか?と思ってしまいます。
2021年4月9日更新の日経新聞が伝える「世界のワクチン接種状況」によると、断トツで接種が進んでいるのがイスラエル。100人当たりの接種回数がすでに112.5回で、統計上では全国民が1回目を済ませて2回目も着実に進んでいる。効果もはっきり出ていて、新規感染者数・死者数が劇的に減少とのこと。
自国でワクチンの開発に成功したアメリカ51.7回、イギリス56,1回が目に付く多さ。その他では、バラつきがすごくて、14億余りの人口を抱える中国は、フライングと言いたくなるほど大急ぎで接種を開始したのに、まだ10.7回。かたや、不思議なことにアジアの小国ブータンが、すでに60.7回なんだそうです。
さて、問題の母国日本は、残念なことに1.2回と低迷。「先進国で最低」なんて見出しもありましたが、ワクチンに関すること以外でも、とうの昔に先進国を名乗れない気がしますけどね。それはともかく、この投稿を執筆中時点での明日、4月12日から、高齢者対象の接種が始まるとのことで、河野太郎さんの陣頭指揮で、一気に状況を挽回してほしいものです。
そして我が第二の故郷フィリピンでは、0.9回。数字だけ見ると、日本とそんなに違わないけれど、在留邦人としては泣きたくなるような数字。
マニラ首都圏とその周辺地域では、今日4月11日まで続いていた厳しいロックダウンが、12日の月曜日から一段緩和されるとの発表がありました。感染者数が減ったわけではなく、これ以上やると経済が持たないとの判断なんでしょうね。
首都圏に比べれば、事態の切迫度はまだマシとは言え、私の住むネグロス島では、明日から午後8時から朝4時までの夜間外出禁止。そして何と、家内の勤務先である、ここシライ市のフィリピン教育省の職員一名が、新型コロナの疑いで病院に搬送されてしまいました。
市内の病院では、医療関係者の多くが隔離中で対応できず、州都バコロドへ。陽性となったら、家内を含めて関係者一同が2週間の自宅謹慎となってしまいます。
それに追い討ちをかけるように、フィリピンでのライセンス生産の可能性が報じられていた、ロシア製ワクチンのスプートニクVに、重大な疑惑が持ち上がりました。なんと、スロバキアが購入したスプートニクが、論文で90%を超える効果が出たとされたものと、中身が違っていたというのです。
ニューヨークタイムズの記事なので、単なる噂やデマとは思えません。もしそれが本当なら、治験の情報が未公開の中国のシノバック製以上に信用できない。もう溜息しか出ませんね。
因みにスプートニクのお膝元、ロシアでの100人当たりの接種数が、まだ9回。自国製ワクチン、というより、ソ連時代から続く、政府に対する国民の不信が強く、接種拒否する人が多いんだそうです。
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