「建材事情」と銘打つほど、ご大層な話でもないんですが、フィリピンに移住してから経験した、2軒の家の建設と、そのメンテナンスを通じて感じたこと。
とにかく日本では考えられないのは、すべての建材、セメントから土砂、配線・配管の部材、建具や釘に至るまでを、施主が自分で買い付けに行くのが前提なこと。もちろん、施工業者に設計・施工丸投げもできるけれど、これやっちゃうと、ほぼ間違いなく不必要に高くつくか、全然意向と違う家が建ったりします。
タチの悪い業者だと、品質極悪の安物を使い、差額を大工さんや現場監督が懐に入れる、なんてこともあるらしい。
幸いにも、家内の弟が市役所の建築関連の仕事をしているので、真面目な大工さんを紹介してもらい、間に業者を入れず、直雇いで仕事をしてもらいました。
日本で働いていた頃は、工業デザイナーという職種だったことから、職人気質のモデラーさん(デザインの試作品を作る人たち)に、図面とスケッチでモデル制作を依頼するのには慣れていた私。中には気難しいオっちゃんもいましたから、それに比べると、素朴なフィリピンの大工さん相手の仕事は、気楽なもの。
そういう経緯なので、実際に施工が始まると、シライ市内だけでなく、車で30分ほどの距離にある西ネグロス州の州都バコロドまで足を運んで、家内の通訳を頼りに、大工さんから上がってきた要望を元に、建材の買い付けに走り回った次第。
さすがにこれを家二軒分もやったら、どの建材は、どこの店に行けばいいか、相場はいくらぐらいかが、だいたい把握できます。時には建材だけでなく、ハンド・ドリルなど電動工具の購入や、コンクリートミキサー、溶接機のレンタルなど、ちょっとした施工業者ができるんじゃないかというぐらいの、経験と知識を得ました。
そして、直近のメンテナンスが、先月(2020年3月)前半の屋根修理。(やっと終わった屋根修理)この時は、スチール瓦専門業者への依頼だったので、大工さんとスチール瓦部材の手配はお任せだったものの、やっぱり足場の竹は、工事までに揃えておいてくれとのこと。
竹に関しては、自分で何度も買い付けに行った、勝手知ったる竹屋さん(竹だけでも売ってるし、バンブーハウスや竹の家具も作っている店)があります。たまたまここが、我が家のメイド、ライラおばさんの家の近所なので、お金を渡して、出勤時に買ってきてもらいました。
念の為に書きますが、こんなことができるのは、関係者全員が信頼できる人だから。もしこれを読んで、フィリピンに移住して家を建てようという人。たとえ相手が、フィリピン人配偶者の知り合いや親戚だったとしても、最初のうちは絶対に自分で行って、品物を確認してから支払ってください。
さて、トライシクル(オート輪タク)に積まれてきた、直径12、3センチの青竹15本。足場にすると言っても、切ったり貼ったりはほとんどせずに、屋根修理終了後は、購入直後そのままに近い状態で、自宅前の道端に放置。これは勿体無い。
そこで、それを再利用して、今私が寝起きしているゲストハウスのフェンスの、ブラインドを作ろうと思い立ちました。ここからが、やっと本題なんですが、ずいぶんと長くなってしまったので、この続きは次回に投稿します。
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