前編からの続きです。
まず、大前提としてあるの健康。これは別にフィリピン移住とは関係なく、どこで暮らそうが当たり前かと思われます。ただ、フィリピンの場合、日本に比べてとにかく医療費が割高。風邪引いたとか、ちょっと怪我したぐらいなら大したことはないけれど、継続的なケアや投薬が必要な、糖尿病や心臓疾患の治療になると、高額な割には信頼度がイマイチのフィリピン。
元々、これと言った持病がなく、酒・タバコに無縁な私でも、健康維持のために筋トレや自転車漕ぎを続けているのは、フィリピン医療に頼れないと思うから。ここに懸念がある方には、残念ながらフィリピンでの生活はお勧めできません。
もう一つ、これだけは欠かせないと思うのがコミュニケーション力。ありがちなのが、フィリピンの言葉はもちろん、英語もほぼダメで、頼りは若いフィリピン妻というパターン。
その奥さんが信頼できて、行動力がある人なら、それでも何とかなるでしょうけど、やっぱり自分の資金で、土地の購入や家を建てるとなったら、自分で交渉事ができないと、致命的なトラブルになりかねない。夫婦関係がずっと良好とも限らない。
また、日々の生活でも、喋れないと外へ出るのも億劫になって、現地の友達も作れない。自然と付き合う相手は日本人ばかりになって、これがまたストレスの元になりやすい。移住してから言葉を勉強しよう、でもいいんです。要は、国籍や年代が違っても、初対面の人たちと、積極的にコミュニケーションを図ろうという意思が大事。
さて、健康とコミュニケーションさえクリアできれば、あとは、慣れ。
自分でやれる範囲のことは、今でも徹底的に拘りますが、人に任せるとなったら「ここさえ出来てたら、残りは許容範囲」と割り切る。そうでなければ、自分の家なんて、建てられたものではありません。日本に比べたら、人件費も材料費も安いんだから、仕上げが少々ゆがんでいても、塗装にムラがあっても仕方がない、と考える。
最初はなかなか疲れます。それでも、半年もすれば慣れるもの。
やや難易度が高いのは、柔軟性。特に食べ物に対する好みは、いくら柔軟性を持てと言われても、そう簡単には変われない。なんでもかんでもフィリピンスタイルに合わせる、では続かないので、ここはプライオリティーを付けて、個別に対応すべき。
食材に関しては、これも幸いなことに、大型ショッピングモールがある州都ならば、日本製のカレールーや、うんど・そば・素麺の類は、だいたい入手可能。そうではない地方の場合、半年に一度程度、息抜きを兼ねてマニラやセブに、買い出しに出るのもいいでしょう。
そこまでしなくても、自炊すれば、田舎でも売ってるタホは豆腐がわりになるし、トンカツや天ぷら、魚の煮付けに肉じゃがぐらい、日本とほぼ同じ材料があるので、十分再現可能。つまり、どうしてもこれだけは譲れない部分だけは、少し手間をかけたり、代替品を見つけたり、工夫をすれば大丈夫。
お米に関しては、パサパサのローカル米が嫌なら、餅米を混ぜると食感は日本米にかなり近くなります。
さて、最後になりましたが、どの国に住んでも、老後に趣味がなければ、行き詰まること間違いなし。こればかりは、それまで仕事一筋で、還暦を過ぎてから急に新しいことを始めるのは無理がある。遅くとも50代前半ぐらいからは用意が必要。
ちなみにフィリピンでは、歌か楽器、ダンスができると、どんな場所に行っても人気者になれます。マニラ在住の日本人の友達に、これ全部できちゃう人がいるんですよね。羨ましい。
全く同感です。私の場合は26歳で香港に移住し、40年以上滞在するという正に人生の大半をすごしてしまいました。十年前位にマクタン島に家を購入しましが、香港、マクタン島を往復する事で香港居住を続けていました。コロナでフィリピンから動けず、昨年結婚VISAを申請受理されてマクタン島在住になりました。老後に趣味無しは厳しいですね。フィリピンは常夏でバイク好きな私にはぴったりです。
返信削除自分の趣味から移住先を選ぶのも、ひとつのやり方かも知れません。バイクもそうですし、ダイビング好きが高じて、フィリピンに移住したという方もいらっしゃいます。ゴルフも安いし。それにしても、40年以上というのはすごいですね。
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