2021年6月2日水曜日

100Mbps やっと21世紀がやって来た

 ここフィリピンのネグロス島、そのまた地方の人口12万都市のシライに、ようやく21世紀がやって来ました。とまぁ、大袈裟なのは分かってますけど、こういう書き方になってしまうほど嬉しいのは、遂に自宅の前まで、通信用の光ファイバーが敷設されたから。

かれこれ2ヶ月ほど前に、PLDT(フィリピン長距離通信)に委託されたと思われる業者さんが、朝からなにやら電柱をガチャガチャ。こういうのが曲者のフィリピン。修理かメンテナンスで、関係のないケーブルをうっかり切ってしまい、周辺の家の電話が全部不通、なんてアクシデントがあったりする。

実は移住直後の借家住まいの頃に、そんなうっかりミスで、一週間ぐらい電話もネットも使えない羽目に。プロバイダーに電話しても全然繋がらないし、やっと連絡が取れても、約束の日時はすっぽかされる。

それはともかく、何の工事をやってるのかと、作業中のオっちゃんに聞いてみたら、どうやら光ファイバーの敷設。我が家のプロバイダーは、PLDTと並ぶフィリピン最大手のグローブなので、ちょっと残念だったものの、やっとシライ市にも、こういう日がやってきたかと、しばらく感慨に耽ってしまった。

何しろ、契約時に「これは業務用レベルですから〜。」と勿体ぶっていた内容が、たったの5Mbps。桁を二つ違えてるんじゃないかと思われそうですが、数年前はそんなレベルだったネグロス島の通信事情。

5Mbpsといえば、文字ベースのやりとりでストレスを感じない程度。Lineでチャットやってるぐらいならこれで十分。ただし、ユーチューブやネットフリックスで動画を見始めると、ちょっとイラっとなるぐらい止まったり、画質が悪かったり。

ちなみに2019年現在での、フィリピンのインターネット人口普及率は71%。日本の94%に比べるとかなり見劣りするものの、思ったよりずっと良い数字。経済的に余裕がなくて、家にテレビや固定電話がない人でも、スマホだけは持ってますから。

ところが回線速度になると、日本が 91.9Mbpsなのに対して、フィリピンが19Mbps。同じアセアンのシンガポールは、なんと世界最高速190.94Mbps。それにと比べるのは酷にしても、世界平均54.3Mbpsにも遠く及ばない。

そりゃ、ドゥテルテ大統領がブチ切れて、改善が見込めない通信会社は、免許取り消しじゃ〜と叫ぶのも無理のない話。2018年に、中国資本40%のフィリピン第3のプロバーダー、DITO(ディト)に市場参入を許したのも、PLDTとグローブの尻を叩く意味だったんでしょう。

どうやら、据えられたお灸が効いたようで、重たい腰を上げて地方都市に光ファイバー敷設になった次第。

しばらくすると、シライの繁華街や州都バコロドへ向かう幹線道路沿いに、PLDTの「100Mbps」の文字がデカデカと踊る広告が目立つようになり、最近では、同じ宅地のご近所さんに「この家に100Mbpsのサービスを提供しました」とビニールシートに印刷されたPLDTの告知が貼り出されました。

なるほど、こういうマーケティング手法もあるんですね。多分、料金を少し安くするか、広告料をいくらか支払うというインセンティブでもあるんでしょう。

さらに、以前はグローブを使っていて、不具合を放置されたためPLDTに乗り換えた、家内の実家。甥っ子がネットゲームにハマっていることもあって、25Mbpsコースで契約したそうです。それでも5倍の速度になったから、かなり快適な環境。

そして決定打は、家内の職場DepED(フィリピン教育省)が光ファイバーに。「すごっく速くなった〜」って、そりゃそうでしょう。

ということで、今日(6月2日)、家内に「ウチもPLDTに変えて、光ファイバーにしない?」と持ちかけてみました。やっぱり速さを実感しているだけあって、さっそくオンラインで申し込みをすることに。

価格は、以下の通り。100Mbpsが約3,000ペソで7,000円弱程度。この金額で日本並みの回線速度になると思えば安いもの。

とはいえ、インフラが完備しても、サービスの質まで改善されたかどうかは怪しいPLDT。すぐに工事に来るからどうかは「神のみぞ知る」なので、しばらくは状況を静観したいと思います。「我が家に光ケーブル開通」というタイトルで、このブログに投稿できる日が近いことを祈りつつ。



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