2021年6月25日金曜日

イロンゴで語るガンダム

 私のイロンゴ語(西ネグロスの方言)も、かなり使い物になって来たのか、それともただの自己満足なのかは微妙ながら、先週のイロンゴ語レッスンでは、ついガンダムのことを熱く語ってしまいました。

日本を代表するアニメ作品「機動戦士ガンダム」について、いまさら説明するのもどうかと思いますが、簡単に概要だけ。

最初のガンダム第一話「ガンダム大地に立つ」がテレビで放送されたのが、1979年の4月と言いますから、何と40年以上も前。その頃には「宇宙戦艦ヤマト」が、社会現象となるほどの大ヒットをしている最中で、すでに「アニメ=子供向け」でもなかった。

それでも、まだまだ巨大ロボットアニメと言えば、スポンサーの玩具メーカーによる、プラモデルなど関連商品の販売を最優先していた時代。大人の鑑賞に耐えうる凝ったストーリーや、複雑な人物描写など、子供に理解しにくい内容は無用の長物。

そんな中でよくもまぁ、あんな企画が通ったものだと、今になってみれば驚きます。そして何を隠そう、偶然にも私は、第一回をリアルタイムで観ていました。さらに、まさしく視聴者ターゲットど真ん中の、中学生だった私。一発で夢中になってしまいましたよ。

何がすごいって、あの頃に大人気だった「マジンガーZ」や「仮面ライダー」などでのお約束が、あっさり無視されていたこと。番組の最後まで、勿体ぶって取っておくのが必殺技。それも「ブレスト・ファイヤー」「ライダー・キック」と、主人公が技の名前を叫でたのに、ガンダムは、いきなり黙って武器を使って敵役をあっさり撃退。

私だって子供ながらに、最初から必殺技を出せば、ピンチにもならず簡単に勝てるのに、とは思ってました。なので、長年の溜飲が下がったような気分。ショーアップされたプロレスの観客が、初めてガチ勝負のリングスを知った時に似てるかも。

とまぁ、ガンダムの魅力を語り始めたらキリがないので、このぐらいで止めますが、要するに、1970年代末の中学生からすれば、とてつもなくリアルな戦争ドラマ。「正義と平和のために」じゃなくて、生き残るために否応なく戦争に巻き込まれた、子供たちの物語という趣向。

その後、テレビ版を編集した映画3本と、その続編「逆襲のシャア」までは観てましたが、あまりにもたくさんのスピンアウトや新シリーズが、洪水の如く作られたのについて行けず、ごく最近までガンダムとは縁が切れておりました。

ところが、そんな昔の初恋のような気持ちを思い出させてくれたのが、来週7月1日(2021年)から、フィリピンでもネットフリックス配信が始まる最新作「閃光のハサウェイ」。ただの新作ではなく、「逆襲のシャア」から直接の続編。しかも舞台が、フィリピンのダバオ。

YouTubeで主題歌のミュージックビデオを見たら、一瞬ながらフィリピンの街並みやスラムの様子が、実物を嫌というほど見てきた私でもリアルだと感じるほど、きちんと描写されていて、ダメ押しにジョリビーのマスコットがチラリ。本気ですね、富野さん。

しかも、この6月の後半から、ハサウェイ公開に合わせて、懐かしいファースト・ガンダム三部作と逆襲のシャアが先行配信。何十年ぶりかに一気に観てしまいましたよ。

さすがに画面は4:3で、作画も動きも古く見えますが、やっぱりストーリーの骨組みが緻密に作られてるんですね。決して退屈したりせず、最後まで集中力が途切れませんでした。なので、今中学生の息子にまで勧めてしまった。

ということで、その興奮をイロンゴ語レッスンにまで持ち越してしまった次第。家庭教師のアンには、事前に英語版ウィッキペディアを読んでおくように伝えて、授業では、1時間ぐらいガンダムの話題ばかり。アンが生まれる20年ぐらい前のテレビや映画なんですが、それでも、ガンダムについては知ってましたね。地元の玩具店トイザラスでも「ガンプラ(ガンダムのプラモデル)」は売ってますから。

少し前に、このブログで、マニラを舞台とした新作アニメ「異界探偵トレセ」について投稿したばかりで、何だか妙にフィリピン関係のアニメ作品が続いております。



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