2023年2月19日日曜日

バレンタインデーに合同結婚式

 先週火曜日の聖バレンタイン・デー。ここフィリピン・ネグロス島では、生憎、終日の雨。昨年末以来の天候不順がなかなか回復せず、乾季が戻ったかと思ったら数日の雨模様といった感じです。

ただ今年は、コロナ禍が一段落してから初めてということで、各地でいろんなイベントが行なわれたようです。そもそもフィリピン人は大のバレンタイン・デー好き。というか、一般的な日本人に比べると、人生における恋愛の比重がとっても大きいので、こんな恰好の恋愛アイテムを使わない手はない。

そして、日本以外の多くの国と同様、女性から男性への一方通行の告白にチョコレートを贈るなんて、制約がありまくりの習慣ではありません。もう何度かこのブログでも書いたように、家族や教師と教え子、友達、親戚などなど、広義の愛情を表現する日。学校では、小学生たちが先生に感謝の手紙を手渡したりもします。

我が家でも、家内からのチョコレートではなく、私が若干気合を入れた夕食を用意しました。

ご存知の通り聖バレンタイン・デーは、キリスト教由来の祝い事。メインストリームのクリスマスやイースター、万聖節などに比べると、傍流の感は否めないものの、フィリピンでの盛り上がり方は相当なもの。11月が「死者の月」であるのに対して、2月は「愛の月」と呼ばれます。

なので本来ならば、クリスマス・イブじゃなくて、バレンタイン・デーにカップルがホテルでお泊まりするのが正しい姿。とにかくフィリピンでは、ガチ恋愛のための日でもあるんですよね。この日に真剣なプロポーズをするカップルも多い。実際、婚約指輪を嬉しそうに見せびらかす女性のセルフィが、バレンタインデーのフェイスブックに並んだり。

そして極め付けが、シライの市営体育館で行われた合同結婚式。

「合同結婚式」と言っても、例の危ない宗教とは関係ありません。まぁ私と同世代の方なら、どうしても桜田淳子さんの件を思い出してしまいますけどね。

それはさて置き、この合同結婚式。十分なお金がなくて、入籍はしたのにパーティはできないカップルを救済するための行事。フィリピンの結婚式は、日本同様あるいはそれ以上に、相当な物入りで、ここぞとばかりの見栄の張り合い。ウェディングドレスさえレンタルではなく、わざわざ誂えたりしますから。ちなみに家内も作りましたよ。もうウェストがキツくて、着れないでしょうけど。

さて、当日は約100組が集まったそうです。もちろんメインイベントはガレゴ市長と並んでの記念撮影。大量の結婚写真がシライ市のフェイスブックのオフィシャルページに投稿されていました。

注目すべきは、熟年カップルの多さ。これは私の想像ですが、奥さんたちに若い頃夢に見た花嫁衣装を着せてあげるのが、一番の目的なんでしょうね。子供たちや、中には孫と一緒に...なんてご夫婦もいて、ちょっと胸が熱くなりました。



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