2014年5月30日金曜日

新居に順応中

引越し終わって明日で十日目。バタバタしていてあっと言う間です。
内装がほぼ終わり、一階の洗面・浴室以外の全室が使えるようになりました。でも、まだ掃除や片付けしないといけないし、暑い盛りなのでなかなか作業が進みません。
一番大きなリビング・ダイニングは、テーブルやソファを買うまでこのまま。今日は客間がオープンしました。

まず、仮住まいで子供用に使っていた二段ベッドを設置。洗濯したマットレスのカバーを付けるだけで、家内にメイドさんと三人で悪戦苦闘。布のカバーなので縮んだんでしょうね。




机に椅子と照明を入れたら、いい感じの部屋になりました。ちょっとしたホテルか、寮の二人部屋という雰囲気。小学生の姪っ子や甥っ子が泊りにきたら喜びそうです。私が子供の頃は、二段ベッドがあるとステータスを感じたものでした。昔こんな部屋があったら、さぞ楽しかっただろうなぁ。
まだ、子供部屋が片付いていないので、今晩息子はここで寝ることに。
こうして使える部屋数が増えると、どうしても避けて通れないのが、鍵。

フィリピンでは、メイドさんを雇う関係で、個室には全部鍵をつけます。この家には玄関以外に勝手口、二階のテラスの扉があります。それに加えて、表玄関の門/ガレージの門/裏門があって、その全部に錠前付けないといけません。ついでに主寝室の納戸にも。

ここは、サブディビジョンとかビレッジと呼ばれる宅地内にあって、外からは、守衛の常駐しているゲートを通らないといけない場所ですが、それでも時々泥棒が出没。つまり外と内の両方にセキュリティを構えないといけないわけです。その結果、外出時には、大量の鍵を持ち歩くことに。



これは、我が家だけではなく、そこそこのサイズの家に住んでいる人は、だいたいこうなってしまうようです。順応するのには、しばらく時間がかかりそう。
何となく、ただの気休めのような気もしますが…。

順応中なのは、それだけではなく、住んでみて実感したのが階段の大変さ。
日本では三階建ての家に住んでいたこともあったのですが、それは三十代のこと。ここ最近はエレベーター付きの賃貸マンションばかりだったので、日に何度も階段を登り降りするのが、こんなに足腰に堪えるとは思いませんでした。
これは、フィリピンでも日本でも同じですね。


2014年5月28日水曜日

引越し終わっても工事中

引越し当日の先週水曜日、電話も移設完了の予定が、思った通りに一週間遅れになりました。ネットがつながらずブログの更新も一週間遅れ。

朝8時過ぎ、骨董品のようなフォードのトラックが仮住まい前にやってきました。
無蓋車というのは知ってましたが、それにしても随分使い込んでるなぁ。このタイプは、サトウキビを満載しているのをよく見ます。そしてタイヤがパンクして道を塞いで大渋滞の原因になってるのも。
とにかく引越しの間だけでもトラブらないよう祈るのみです。




荷物の積み下ろしは、大工さんに仕事止めて手伝ってもらいました。日本だったら、責任が持てないとか何とか、絶対にあり得ない分担ですね。こういうところがフィリピンの融通無碍なところ。ただし、家具壊されても紛失しても、誰も補償はしてくれません。こちらもただ祈るのみ。



祈りが通じたのか、2往復で荷物の移動が終了。取り合えず全部無事だったようです。やれやれ。その直後、朝はカンカン照りだったのが、一転熱帯特有の豪雨。もうバケツひっくり返したような降り方。危ないところでした。

引越しは終わってしまいましたが、新居の半分近くの部屋は、まだ内装の塗装が終わってません。仕方がないので二階の完成した所に、全部の荷物を詰め込んだので、窮屈でしかたない。広い主寝室も、一階のリビングに置く予定の本棚を避難させ、夜は子供も折りたたみの簡易ベッドで一緒に寝るので、仮住まいの時より狭く感じます。もうしばらく我慢。

さて、当日はちょっとしたサプライズが。
引越し準備に合わせて、先月から新しく雇ったメイドさん。まだ高校卒業したての女の子で、一時ウチの現場で働いていた大工さんの娘。このお父さんが気を使って、引越し祝いにと、飼い犬が最近生んだという、子犬を二匹プレゼントしてくれました。



実は私、犬や猫を飼うのは大の苦手。病気になったり死なれたりすると、とても辛いだろうと思って、今まで金魚ぐらいしか生きものを飼ったことがありません。
しかし、家内が大喜び。飼う場所がない...わけでは全然なく、300平米も余白があるので、断る理由が見つけられないまま、家族の一員になってしまいました。

実際飼ってみると、この子犬どもが実に可愛い。こんなに警戒心がなくて大丈夫なのか?というほど、最初から懐くこと。頭や背中を撫でてやると、転げ回って喜びます。翌日、さっそくケージを購入するハメになりました。



工事の方は、今度こそ終わりが見えてきたようで、引越し後ちょうど一週間目の今日、とうとう外側の塗装が始まりました。いろいろ迷って決めた色で、塗ってみるまで不安でしたが、何とか思ったような雰囲気になりそうです。この調子ならば、来週あたりには終わるでしょうか?



2014年5月20日火曜日

日本の埃、フィリピンの埃

昨日たくさん買ったカーテン。長過ぎる寸法をカットしてもらって、窓に付けました。床と同系色で無難にまとまったようで、家内も嬉しそう。引越し前日のドタン場で、いくつかギリギリで完成した今日でした。



一番大きいのは、長いことダンボールに入ったままになっていた、システムキッチンがようやく設置完了。上部の吊り戸棚は明日にずれ込む模様ながら、調理と洗い物ができるようになって、一安心。次は二階の浴室に水を供給するための、電気式の水ポンプの配管が終わりました。こちらも明日、電気配線の予定です。
そして、最後に残った大きな窓サッシの取付けが終わり、これで全部の扉と窓が施錠できるようになりました。




受け入れ側は、何とか生活ができる状態が整いつつあります。次は荷造り。
サラリーマン時代は転勤が多く、転宅は5回しましたが、実は今回が一番楽かも知れません。前回が日本からフィリピンという大引越しで、当然労力も費用もダントツで厳しかったので、余計にそう感じます。

日本からの荷物がマニラ港経由で届いて、早や一年。どうせすぐにまた引越しになると思ってたので、碌に荷解きもせず放置していたダンボール箱が多かった。日本から運び出す時は慌ただしいこともあって、埃まみれになったものも、あまりきれいに掃除せず梱包したのを思い出しました。



日本の埃が付着した、そのままの状態の荷物をもう一度箱詰め。一年前の大騒動がついこの間のことのようです。そして、こちらで一年間使っていた家具には、フィリピン独特の蜘蛛の巣が混じった埃。拭き取るのが厄介なんですよね。

幸い今回は、メイドさんが二人もいて、家内も大助かり。四人がかりの時ならぬ大掃除になりました。

明日のトラックは朝八時。徒歩10分の距離なので、何度も往復ができます。大工さんたちの大挙応援も頼むので、土砂降りの雨さえなければ、多分すぐ済むはず…。天気予報は雨ですが。


2014年5月19日月曜日

カーテン21枚ちょうだい

気がついたら、明後日引越しです。
この土日、大量の本とCDとDVDをようやく新居に運び込んだところ。あっカーテンまだ買ってない!と慌てて今日、月曜日、ショッピング・モールに走りました。

「軒は深く、窓は大きくたくさん」をモットーにしたので、ほとんどの部屋に二つ以上の窓。全部で20箇所余り。トイレや台所は除き、仮住まいで使っている6枚を引いても、幅が広い窓には左右二枚必要だったりするので、結局21枚カーテンを買いました。

今回ばかりは、選択は家内にほぼ一任。値段のこともあるし、主婦がこだわりたいところかなぁと思って、私の好みを押し付けるのは、やめておきました。だいたいこんな色だったら合うでしょ?と最初に方向付けだけはしましたが。

一緒に選ぶと口出ししたくなるので、家内が考えている間、同じ家具屋さんの中の他の商品をいろいろ見て回ってました。ソファーは買ってもまだリビング完成してませんが、下見だけはしっかりと…。




戻ってくると、袋に入ったカーテンがずっしり。カーテンだけで数万円の買い物は、生まれて初めてです。炎天下、駐車場の車に運ぶだけでも汗かきました。この他にもいろいろ買って、思ったより時間がかかり、帰宅後は、シャワーカーテンを付けただけで、今日の作業は終了。それにしても嬉しそうな家内です。



土日に片付かなかったCDをラックに仕舞っていると、ちょうど日没の時間。
二階の窓からキレイな夕焼けが見えました。自宅からこんな景色が見られるとは、何と幸せなことか。



2014年5月17日土曜日

蔵書に囲まれた余生

自宅の新築が移住の目的で、自宅建てるのは、蔵書が一度に見渡せる本棚がある書斎を作りたかったからです。小学生の頃から本の虫。その頃に買った文庫本もまだ大切に取ってあります。数えたことはありませんが、数千冊のレベルでしょうね。
テレビもネットも人並み程度には利用してますが、もしそれがなくても、好きな本さえ読めれば、何とか生きて行くことはできるというぐらい、活字中毒なんです。

これだけの量をキチンと仕舞うのは一苦労。
市販の本棚だと、棚板が本の重さに耐えきれず、二三日もすると怖いくらい反ってしまいます。それがない、しっかりした作りのものだと、棚が深く高過ぎて、文庫本だと横積みか奥と手前の二重置きにしないと、蔵書が入りきりません。これでは「一度に見渡し」がNG。

移住前までは、実家の本棚と転勤先の自室に分けていました。引越しの最大のネックがこのかさ張る大量の本。電子化できたら、さぞ便利なんでしょうけど。この量では自炊するだけでも何ヶ月もかかってしまいそうです。何よりいろいろな想い出の染み込んだ、本そのものに愛着を感じるタイプ。この移住で思いっきり断捨離しましたが、本だけは全部運びました。びっくりするぐらい高くついたなぁ。

この蔵書をイメージ通りに並べるために、今回は大工さんにお願いして、自分で図面を引いた本棚を特注しました。反りがないように、細い鉄筋とL字のアングルを溶接でくっ付けて骨組みにして、ベニヤ板の棚板を乗っけるというもの。
強度は十分で、比較的軽くできたんですが、やはり鉄筋の溶接なので寸法精度が全然でない。

しかしもう来週の水曜日に引越してしまうので、取合えず二階の書斎に並べて、本を全部収納してしまうことにしました。大工さんに作ってもらえば、やり直しでもそれほど工賃はかからないので、工事が終わって落ち着いてから、今度は木製の特注品をお願いすることにします。




いろいろ不満はありますが、本棚に見慣れた本の背表紙が並ぶと、嬉しくなります。こうなって初めて、自分の部屋になったなぁと実感。今日は一日大工さん数人に手伝ってもらい、車で仮住まいと新居を3往復。暑さでヘトヘトになって、まだ半分ぐらししか終わってませんが、心地良い疲れです。
さぁ、明日も朝から頑張りましょう。


2014年5月15日木曜日

サウジからの指令

日本語のSNSしか使っていなかった頃は、あんまり感じなかった、国境を越えるネットの威力を感じる出来事。



今日の夕方、自宅の新築現場から100メートルほどしか離れていない宅地で、同じように家を建ててる、カミさんの高校生の時の友達姉妹がウチの内装を見に来ました。

先日投稿したキッチン・カウンターをわざわざ見に来たらしい。素材の人工大理石をどこで買ったのか、どうやって加工したのか、根掘り葉掘りカミさんに質問している様子。ハテ、どうやってこのカウンターのことを知ったのかいな?と思ってたら、サウジアラビアで働いているお兄さんに聞いたとのこと。

あぁ、そういうことか。実はこのお兄さん、実質的にフィリピン経済を支えているとも言われる、海外出稼ぎ労働者。出稼ぎと言うとあんまり言葉の響きはよくないですが、単純労働者ではなく、堂々たるビジネスマン。この人の仕送りで家建ててる、本当のクライアント。施主さまですね。

このお兄さんが家内経由で、私がフェイスブックにせっせとアップしている家の施工風景のことを知り、自分の家の様子を写真に撮って知らせてほしいと、FB友達になっていたのでした。早速、お隣さんの工事中写真を十数枚見せてあげたら「君は、素晴しいフォトグラファーだ!」と、エラく喜んでました。

そして、出来立てのカウンター。私がアップした写真を見て、お気に召したようです。フェイスブックしてない妹達にメールで「こういうキッチンにしてくれ〜」と指令を飛ばし、それを受けて見に来たというわけです。やっぱり他言語対応のフェイスブックは、こういう所がすごいと言うか、便利と言うか。

昔、家内と超長距離恋愛してた頃にあったらなぁ、インターネット…。


2014年5月14日水曜日

水難の家相

もともと家相なんてまったく気にしておらず、今回の自宅新築にもまったく無頓着。これからも何もするつもりはありませんが…。それにしても、着工からこの半年、水に関する難儀が多いもので、ついこんなタイトルを付けてしまいました。



一番大きかったのは、着工間もなく台風「ヨランダ」の襲来。同じビサヤ諸島のレイテ島などで、高潮による甚大な被害。日本でも大々的に報道されたので記憶に新しいかと思います。幸い、自宅付近ではそれほどの被害ではなかったものの、宅地付近は浸水。しばらく工事が中断。

次いで、心証的に一番気が重かった、雨漏り事件。業者の手抜きのお陰で、出来たばかりのスチール屋根の二カ所から雨漏りがあって、修理完了までずいぶん待たされました。それでなくても年中豪雨が多い熱帯地方。雨漏りは家屋にとって致命的な欠陥です。

その他にも雨樋からの漏水や、二階のシャワーには水圧が低過ぎて使えないという、基本的な問題があったり。水道の圧が低いのは、当初から分かっていたので、こちらは二階の屋根より少し高い給水塔を建て、そこに電動ポンプで水を送る仕組みにしました。



その給水用のポンプを、引越しの一週間前にようやく購入した今日。やっと水の問題は全部解決!と喜んでいたら、またまた問題発覚。

一昨日、二階のベランダに設置した水道から、予想外の漏水。直下の子供部屋の天井から、壁を伝ってポタポタ来てしまいました。もう完成直前だというのに、本当にいろいろありますね〜。隔日で仕事している配管工の兄ちゃんに、明日すぐ修理するよう携帯でメッセージを打ちました。



それにしても、リーダーのリトさん始めとする大工さんたち。「まぁ、そんなもんよ」という感じで、ちっとも慌てませんね。屋根の雨漏りの時も思いましたが、この程度のトラブルはあって当然らしい。

夕方、従兄姉の家に遊びに行っていた息子を迎えに行って「お前の部屋、まだ出来てないのに水漏りした。」と言ったら「出来きた後だったら、もっと大変や。」と返されました。子供の方が冷静や…。


2014年5月13日火曜日

フィリピン妻のこだわり

フィリピンで結婚式を挙げて、エラい面倒な手続きを経て来日した家内。それ以来、移住するまでの15年間を日本で暮らしました。フィリピンに戻る時には「逆カルチャー・ギャップや〜」と泣き言を言うほど日本に順応した彼女。

そんな家内が家を建てる時に強く要求したのが、カウンターのあるキッチンでした。新婚の時に住んだ賃貸マンションのキッチンが、たまたまカウンターが付いたタイプ。まだ家内のビザが出る前、当時の職場の近くで、私が適当に選んだ物件でした。

期待でワクワクしていた家内には、見るものすべてが新鮮だったのか、このキッチンに驚喜しました。いわゆる和風ではありませんが、比較的最近の家では結構多いですね。どうも彼女の頭の中には、日本のいい家=カウンター式キッチンという刷り込みができてしまったようです。

フィリピンの家をいろいろ見てきましたが、狭くてしょうがなくダイニングとキッチンが同じ部屋…の場合は別として、それなりに大きな家の場合、キッチンは別室であることが多い気がします。これは臭気や煙が室内に入らないための配慮もあるでしょうが、どうもメイドさんに料理させることと関係があるらしい。

日本のカウンター式キッチンは、料理や洗い物してる時でも、家族と話をしたいし、テレビも見たいという要望から考案されたものだと思います。炊事、洗濯、家事全般を(お金があれば)できるだけメイドさんにしてもらう文化からは、出て来ない発想かも知れません。道理でフィリピンではあんまり見たことない。つまりフィリピン人の家内にとっては、とても斬新なアイデアだったのでしょう。

今日、その家内待望のカウンターに、人工大理石の天板が取付けられました。フィリピンでは、施主が建材店で、板のまま売っている人工大理石を買い付け、インストーラーと呼ばれる取付け業者に来てもらうのが一般的。




材料の裁断、角の丸み付け、セメントによる取付け、研磨。職人さんが二人で約4時間。締めて1600ペソ。思ったよりは手際よく仕事をしてくれました。それにしても、手付きと言い、風体と言い、大阪のお好み焼き屋のオッちゃんのようだ。



2014年5月11日日曜日

お湯のない生活

フィリピンでは、ホテル以外でのお湯のシャワーは、よほどの贅沢のようです。知っている限りでは、マニラ在住の日本人の友達の家ぐらい。浴室ですらそうですから、台所でお湯を使うという発想自体がまずない。

そもそもバギオのような高地にでも行かなければ、最低気温が20℃を下回ることが滅多にない国なので、フィリピンで生まれ育った人にはお湯のシャワーや、まして湯船に浸かる必要を感じないのでしょう。

12月ぐらいだと、さすがに水シャワーは冷たすぎると思いますが、慣れているとそうでもないようで、フィリピン人の家内は、日本に住んでいた頃に友人宅で泊まった時、まだ春先、たまたま給湯器が故障中、平気で水シャワー使って驚かれたそうです。

今住んでいる仮住まいの借家も、当然ながら給湯設備はなく、もうまる一年以上ホテル以外では水シャワー。4月や5月の暑い季節を除くと、朝などはちょっとした苦行。
ガスは日本と違い、各家庭がガソリンスタンドからボンベごとガスを買ってきて、コンロにつないで煮炊きしてます。お金がない家は、炭に七輪で料理。そりゃ、お湯シャワーは贅沢だと言われるでしょう。

しかし新居では、毎日風呂とはいかなくても、日本人として、せめて水が冷たく感じる時期だけはお湯がほしいのが人情というもの。二カ所作っている浴室の両方のために、今日、電気給湯器を二つ購入しました。ガスを使用するものは市販されておらず、選択肢は電気しかありません。これで毎日風呂入れてたら、ものすごい電気代になるでしょうね。



一つの浴室には、バスタブも設置したし、給水塔立てたので水圧も十分。これで日本の住宅並みのお湯シャワー、たまに風呂にも入れます。待ち遠しい…。


2014年5月9日金曜日

隣のベイビー、その後



以前、若いカップルのお隣さんのことを投稿しました。女性が相手のことを「ベイビー」と呼んで、会話から何から、聞きたくなくても筒抜け状態。二人っきりの蜜月だったと思ってたら、最近すっかり様子が変わりました。

いつの間にか子供が一緒に住んでます。子供と言っても生まれたてではなくて、4〜5歳の女の子。しかも女性の姉妹か従姉妹らしい人も増えてる。そしてなぜか「ベイビー」ことインドネシア人の男性も引き続き同居。

一体どういう状況なんでしょうか?少なくとも女の子は、最初から住んでいた二人の間の子供ではないらしい。どうやら女性の連れ子なんだそうです。どうしてそれが分かるかというと、そこが噂社会のフィリピンの恐ろしさ。近所ではすっかり話が広まっていて、家内の耳にも入ったのでした。

こういう変則的な同居が始まってから、隣から聞こえてくるベイビーさんの声が、露骨に不機嫌になりました。時々子供を叱りつけてる。そりゃ不機嫌にもなるでしょうね。
そのうち、これまたいつの間にかベイビーさんもいなくなってしまいました。

そして今日、家の前に何やら荷物を運んだトラックが停まっている。あれ?ついに全員出て行くのか、と思ったら新しい洗濯機が届いたのでした。夕食時には、洗濯機の稼働音と女性の鼻歌が聞こえてきます。

男性が出て行ったのと、高額な買い物のタイミング。これは偶然?


2014年5月8日木曜日

一挙に進捗

今日一日、特別大工さんたちが頑張ったというわけでもないのですが「これができたら、もう住める」的な箇所が、着手したり仕上がったりで、一挙に進捗したような感じ。

一番大きいのは、かれこれ2ヶ月も前に発注した、窓の取付けが始まったこと。アルミサッシと窓ガラスの専門で、フィリピンにしては時間も守るし、頼まなくてもコマメに出来上がりを報告してくれる貴重な業者さん。一ヶ月以上も前から「もういつでも納入できます、いつがいいですか?」と何度も逆催促のメールが来てました。



まだモルタル仕上途中に一度取付けて、まったく配慮のない大工さんたちに無茶苦茶に汚されてしまい、ペンキ塗りが済むまではと止まっていた仕事が遂に再開。



今度は一つだけではなく、朝一に「ド〜ン」と届いたアルミサッシとガラス窓。一日かけて半分以上が設置完了。しかし暑い! 当たり前なんですが、窓がない状態では全開放だったのが、スライド窓になったので、半分しか風が通らない。今まで外にいるのと同様だったので、その差に戸惑いました。
しかも選りに選って今日は本当に暑い日でした。最高気温は36〜7℃は出ていた模様。

窓だけではなく、こちらも待ちに待った浴室が仕上に入りました。フィリピンでは一般的な、洗面・シャワー・便器がワンセットのスタイル。一階にも少し小さな浴室を作ってますが、まずは二階寝室横の浴槽付きのから。
今日は便器が終わり、明日以降は浴槽と洗面台が取付けられる予定です。



その他にも、三日がかりで階段とベランダのタイル貼りが終わりました。いや、正確にはベランダはタイルを使い切ってなお三枚足りず…。残念!





昨日の投稿で、再来週の5月21日に引越すと書きましたが、うまくいけば来週中にはかなり荷物を運びこめそうです。それにしても、もうちょっと涼しくなってくれないかなぁ?


2014年5月7日水曜日

フィリピン引越し事情

外観は、ここ1ヶ月ぐらい大きな変化はないですが、内装作業は急ピッチで進行中の自宅工事。これは気まぐれで外装を放置しているのではありません。

新築、改築にかかわらず、一刻も早く住み始めたがるのがこちらの国民性らしい。なので、大工さんも全体・全部屋を均等に進めるのではなく、水回りと寝室をとにかく先に完成させるのが習い症になっているようです。



特に今作っている自宅の場合、二階に浴室・トイレが付随した主寝室と、小さいながら居間に使えるような階段ホールがあるので、それだけでも家族三人ならば生活できます。仮住まいの借家より少し広いぐらい。当然のように、頼みもしてないのに、大工さんたちは全力で二階に作業集中。結局二週間後の5月21日に引越しすることに。

当初の予定からは一ヶ月遅れですが、とにかく日が決まって気分的にはずいぶんと楽になりました。

さて、荷物運び。
日本のような至れり尽くせりの引越しサービスは、どんだけ高額の料金払っても望むべくもありません。引越し専門の運送屋さんというものが、そもそも存在してるんだか。幸い、仮住まいと新居は徒歩10分。窓さえ付いて雨の吹き込みがなくなれば、少しづつ自分の車で荷物を運びこもうと思ってます。特に食器やガラス製品など危なくて、とても業者に任せる気になりません。

ベッドや冷蔵庫など、ギリギリまで使って自分で運べないものだけは、キャンター(特定の車種というより、中型のトラック全般を指す)を一日一台借り切って運ぶ予定。人件費の安いフィリピンではレンタカー=運転手付きが常識なんだそうです。その他の作業員は当然のように大工さん。この融通無碍さ加減がこの国の魅力の一つかも。

これが人生最後の引越し(であることを切望)。その次があるとすれば、やっぱり新居から徒歩10分の墓地…ということになるか?




2014年5月4日日曜日

ライティングの威力

隣町バコロドにある照明器具店で、電気のソケットとスイッチを一括購入したのが先週の木曜日。昨日の土曜日に、ようやくほぼ家中すべての配線が終わりました。まだ塗装が終わってないところもあったのですが。

下地しか塗ってない所や二度塗り待ちの壁にも、スイッチのカバー付けるかなぁ、普通? こういうのがこっちの職人さんの悪い癖。自分の仕事を早く終わらしたいのか、全体の順序や段取りに全然気を使ってくれません。塗装工の人も「ちょっと待って」と言えばいいのに、無理してそのまま仕事を進めようとします。




さすがにこれは全部一旦外し。指示すると、「塗装が終わってからですか?」と聞かれました。分かってるんやったら最初からそうしてくれよ〜。



結局配線が一部むき出しの、みっともない状態ですが、これで照明は点けられます。一旦帰宅して、暗くなってから家族みんなで全館点灯テストをしました。

お〜〜〜。
やっぱりライティングの威力はすごいですね。
塗装色とか照明の位置、白/黄の光の色など、一応は考えたとは言え、所詮素人仕事。あまり自信はなかったですが、思ったよりも豪華な感じに見えました。






一番メインの、居間と二階ホール用のちょっと大きめの照明は、まだこれから購入。ここまで比較的安いもので揃えたので、次は少し良いのを買っても、家内も納得しそうです。取合えず一安心。


2014年5月2日金曜日

教育について思う

自宅新築を始める前、フィリピンで家を建てた日本人の発言をネットで調べたところ、大工さんのことをボロカスに書いている人が多かった。実際に仕事を頼んで、完成まであとわずかになった今、決してひどい大工さんばかりではないという思いを強くしてます。

建築のことに興味が皆無で、フィリピン人の奥さん経由で丸投げ発注したりすると「前払いのお金持って夜逃げされた」とか「手抜き工事された」となるかも知れません。それは世界でも珍しいほど、お客さん対応が行き届いた日本の感覚。

恐らくフィリピンの大工さんを扱き下ろしている日本人にすれば「大金払ってるのに、こんな仕事しやがって」と言いたいんだと思います。しかし、本当にいい仕事してほしいのなら、材料も工法も逐一自分の目で見て、分からないことは質問し、納得できなければ話合わなければ。

確かに基本的な技術や経験値で、日本の大工さんや職人さんとは天地の差があります。思い通りにできないこともあります。しかし、ちゃんと仕事ぶりを見ていると、優秀な人もたくさんいるのも事実。

今回の現場でも、三〜四名ですが「一を聞いて十を知る」ような人がいます。細かい技術的なことは、こちらが素人なので分かりませんが、だいたいの要望を伝えると、ほぼイメージ通りに作ってくれる。また、そういう人に限って、左官も溶接も塗装も手際よくこなす。

フィリピンで建設労働は、フォアマン(現場監督)にまでならないと、給料は安くて必ずしも一般に尊敬される職業とは言えません。大学出の人はまず皆無で、大抵高卒かそれ以下の学歴の人が多い。だからと言って優秀な人がいないわけではなく、高等教育受けるチャンスがあれば、もっと収入の高い仕事に就ける人はいるのに、と感じます。

例えばウチの現場のレイ君。まだ30歳になったばかりで、いつも新しいことにチャレンジしようとします。指示待ちしてるところは見たことない。自分で判断してどんどん進める姿勢は大したもの。ただし注意深く見てないと、手が早過ぎて「暴走」することもありますが…。

レイ君なら、エンジニアになっても良い仕事してたんじゃないでしょうか?
誰でも大学に行けたらいいとは思いませんが、才能のある人が教育をちゃんと受けられないのはつらい話です。


左から二人目の黒いTシャツの彼がレイ君


2014年5月1日木曜日

つい欲が出る

最後の最後に来て、終わりそうで終わらない自宅新築工事。理由はいろいろありますが、最近の一ヶ月ぐらいで言うと、ほとんど私のせいかも知れません。前回前々回の投稿で書いたことが典型的にそうで「あれ、追加して」とか「ここ、ちょっと変えようか」を連発。



フィリピンの大工さんは素直なのか、相当無理な変更を頼んでも二つ返事で引き受けてくれます。それに、もう次はないし後悔するのは嫌なので、思いついたら全部お願いしてるし。もちろん工事は9割は済んでいるので、できる範囲ですけど。

昨日は、当初計画から数えると4回目の追加修正で、ようやく祭壇が最終形になりました。カトリック信徒が多いフィリピンの家では珍しくない祭壇。子供のキリスト像やマリア像、亡くなった家族の写真などを飾ったりします。以下変更点。

1. 玄関ホールに作る予定が、居間へ移動。
2. 壁ではなく、隅の柱を埋める形へ。
3. 塗装仕上ではなく、全部タイル貼り。
4. スポットライトを追加。

これを小出しに言いました。もし日本で同じことしたら、大工さんはカンカンに怒って、途中で辞めてしまったかも知れませんね。



こんなことしてるから、ただでさえ延びている工程の終わりが見えません。その他にも途中で別の図面渡して、作り付けの収納棚や靴棚を作ってもらってます。今のやり方は、日当制で、延びればそれだけ稼ぎが増えるので、大工さんも文句を言わないだけなのかも?それにしても、このところの大工さんたち、楽しそうに仕事してますね。