今年(2020年)は、接近する台風がとても少ないフィリピン。発生する台風の数自体も少なくて、7月は、日本の観測史上初めて、台風の発生がなかったそうです。
ちなみに日本の気象庁は、日本やその近海だけでなく、北太平洋のかなり広い範囲の台風を監視。フィリピンに襲来する台風についても、気象庁のサイトで進路予想や気圧、風速などの情報を日本語で発信しています。これはフィリピン在留邦人としては、とても助かる。
8月以降は、矢継ぎ早という感じで、3号から9月22日現在日本に接近中の12号まで、10個もの台風が発生。特に10号が九州に大きな被害をもたらしたのは、記憶に新しい。
ところが、なぜかフィリピンでは、報道されるようなレベルの台風被害がまったくありません。例年だったら、目を覆うばかりの洪水や土砂崩れの写真や映像が、ネット上でも目白押しなんですけどね。日本で台風被害に遭った人から怒られるかも知れませんが、フィリピンに来るはずの台風が、全部日本へ行っちゃった感じ。
もちろん私も含めて、フィリピンに住んでいる人たちが、台風を望んでいるわけではなくて、とてもラッキーな年だと思ってます。それでなくても、コロナ禍で何かと大変な2020年。台風被害が少ないのは、大きな救い。
ただ、喜んでばかりもいられないのが難しいところ。聞くところによると、マニラ首都圏では、雨が降るべき時に降らないため、雨季の真っ只中に水不足の心配をし始めているそうです。
ここ数年ほど、乾季の4〜5月前後を中心に、深刻な水不足に見舞われている首都圏。どうやら天災というよりも、貯水池のダムや水道インフラの整備を怠った、マニラ・ウォーター(日本の水道局に相当する機関)の責任が大きいらしい。昨年(2019年)に、広域断水があった際には、水道料金値上げを狙った、意図的なものじゃないかとの見方もあったぐらい。
マニラ在住の人によると、まったく降らないわけではなく、夕立程度のお湿りは頻繁にあるけれど、ダムの貯水量回復には全然足りないとのこと。
その点、私たち家族の住むネグロス島では、台風は来なくても、かなりまとまった量の雨が定期的に降っています。ほぼ毎日、朝は青空でも午後からは土砂降り。時には終夜降り続いているので、少なくとも水不足にはなりそうにない。
こう書くと、ネグロス島って、改めて住みやすい場所なんだなぁと思います。バコロドのような都市もあるし、まだまだ緑も多い。台風が多いことだけが、移住前の懸念材料でしたが、今年はそれも少ない上に、水不足もない。
別に私が慧眼の持ち主だったわけではなく、たまたま知り合ったフィリピン人の家内が、ネグロス島出身者だったから、私は今、ここに住んでいるだけのことですけどね。
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