2020年9月6日日曜日

息子の散髪@コロナ禍

 

気が付いたら、もう全世界的に9月になってました。

考えてみればこの半年間、年初に目論んでいた活動は、ほぼ全部吹っ飛んで、バカンスもなければホームパーティも無し。日本からの来客が全キャンセルなので、去年に建てたゲストハウスからの収入もゼロ。

フィリピンでの9月 September は、バー・マンス her month の始まりということで、クリスマスの準備を始める月とされていて、ラジオからはクリスマスソングが流れたり。でも、この調子では、待降節(クリスマス前の4週間)のミサにも出られそうにないし、親戚や友達を集めてのクリスマスパーティなんて、夢のまた夢。一応、ショッピングモールは開いてはいても、売れ行きは例年の何分の一、何十分の一でしょうね。

さて、このコロナ禍で、一番憂鬱な状況に置かれているのが、未成年者と60歳以上の高齢者。ロックダウン(封鎖)が解除され、かなり規制が緩めになっても、子供と老人は外出が禁止のまま。我が家の未成年、中学二年生の息子も、かれこれ半年の間、自宅で軟禁状態。

ただ、元々が私に似て超インドア派の息子。テレビ、パソコン、スマホに書籍があれば、別に外出禁止じゃなくても、自発的に外に遊びに行こうとはしません。その点は、特に気伏せりになったりすることもなく、親としては助かっております。

先月末からは、オンライン限定ながら学校の授業も再開し、朝は8時前から、夕方は4時半まで、食事やトイレの時間を除くと、ちゃんとやることがある。朝寝坊、夜更かしがなくなっただけでも、かなり健康的な生活リズムが戻りました。

唯一困ったのが散髪。

家内がヘアカット用のハサミを買ってきて、あまりにボサボサになった時だけ、少し切ってますが、これまた私に似て、量が多くてクセのある髪質。これはどうやら、私の父方の遺伝らしく、私と父を含めて、祖父、伯父・叔父に禿げた人は誰もいないし、白髪にもなりにくい体質。このお陰で、再来年に還暦を迎える私は、まだ10年以上の年齢詐称ができるぐらい。

それはともかく、息子の頭髪。パソコンのカメラ越しとは言え、先生や級友に顔を見せないといけないので、スポーツ刈りくらいに思い切ってバッサリやってしまおうと言うことになりました。

本当なら、スキカルみたいな家庭用のバリカンがあれば良かったのですが、残念ながら手元には前述のハサミと、私の電動シェーバーのみ。まぁ、何とかなるだろうと、庭先に椅子を出して、息子の頭を刈り始めてみたら...。

裾の方を少し切り揃えるぐらいならまだしも、ハサミだけで短くするって、想像をはるかに超える難しさ。なるほどなぁ、世界のどこでも、散髪屋さんが職業として成り立つ理由がよく分かりました。

途中まで刈って、我ながらの下手くそさ加減に嫌気がさしてきました。これでは、男前の海兵隊員とか、寿司屋の板前さんのイメージは全然無理。こんな不細工な虎刈りで止めるわけにもいかず、仕方なしに最後はシェーバーを動員。散髪じゃなくて「剃髪」になってしまい、小坊主さんの出来上がり。

家内は「かっこいい」と喜んでましたが、息子は「クラスのみんなに笑われちゃう」と仏頂面。すまん、息子よ。その後、オンライン授業で特に笑い者になることはなく、一週間経って、少し髪が伸びて、ようやく何となく馴染んできました。

男の子なら、坊主頭も許容されるし、女の子なら半年ぐらい伸ばしても、それほど不自然でもないでしょうけど、60歳以上の男性は散髪ができず、かなりのストレスが溜まってると思われます。

仕事に影響が出て、収入の道が断たれるのが一番困りますが、こういうった日常に関わることも、ここまでの持久戦になると、なかなかツラいものです。


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