決してコロナ陽性患者の数が減っているわけではない、ここ、フィリピン・ネグロス島のシライ市。相変わらず、収束の気配すら感じられませんが、もうロックダウン(封鎖)とか、厳しい外出規制をするだけの予算がなくなったのか、たいていの店舗は、かなり通常に近い営業をやってます。
とは言え、そう頻繁に出歩く気にもならず、かれこれ4ヶ月ほど散髪屋に行ってなかった私。6月以降、ほぼ例年通りに雨季に入り、だいたい午後から雨の毎日。一番暑い4〜5月に比べると、日差しが少ない分、かなり凌ぎやすい気温でも、湿度の高さがあるので、やっぱり蒸し暑い。
特に、髪の毛を伸ばしっ放しにしていると、毎日洗髪しても、頭が蒸れて仕方がない。それでも我慢していると、頭皮にニキビができてしまいました。
人一倍髪の量が多く、若い頃から還暦間近の今に至るまで、私の頭には時々ニキビが。今回は、ちょっとしつこくて、一つが治りかけたと思ったら、また次。三つ目のニキビがかなり重症で、腫れ上がってきて、ちょっと触っただけで相当な痛み。これはもう、ニキビどころか、関西弁で言うところの「デンボ(腫れ物)」のレベル。
追い討ちをかけるように、台風が少ない今年のフィリピンでは珍しく、東の海上を通過する台風の影響で、ここ四日間ぐらいは雨模様。頭は痛むし気分は落ち込む。とうとう、今にも降り出しそうな中、散髪屋へ行ってきました。
私が日頃、髪を切ってもらっている散髪屋さんがあるのは、公営市場近くのゴミゴミした場所。安いだけが取り柄の、洗面台もない、お世辞にも清潔とは言えない店構え。一応、営業はしてましたが、時節柄か、いつもは三〜四名はいる理髪師さんが、その日はたった一人。
タイミングが悪く、お客さんが一人散髪中で、他に二人が待っていました。さらに、散髪ではなく、足の指の手入れに来たオジさんが一人。この店は散髪だけではなく、手や足の爪のケアをする、ネイリストのおばちゃんも出入りしてます。
つまり、私を含めて、そんなに広くもない空間に七名。散髪してもらってるお客さんの除いて、全員マスクはしてても、ソーシャル・ディスタンスどころか、手を伸ばせば触れる距離。しかも、みんな大笑いしながら喋りまくってるし。本当に「三密」もいいところ。
その話題がまた恐ろしくて、片言のイロンゴ語(西ネグロスの方言)しか分からない私でも理解できる「死んだ」「陽性」「病院」などの単語が飛び交ってます。うわぁ〜。
それでも、散髪を延期する気にはならないし、他の店はかなり遠い。もう面倒になってしまって、そのまま1時間ぐらい、スマホのゲームをしながら待ちました。
やっと私の番になって「思いっきり短く」とオーダー。バリカンやらハサミやらで、バッサバッサと刈ってくれるのはいいけれど、ニキビがあって痛いと言ってるのに、全然優しさが感じられない。ガリッという感じでくしけずられると、つい「いたっ!」っと日本語が出てしまう。
約15分ほどで、頭が軽くなるほどになって、散髪代は50ペソの100円ちょっと。この値段では文句も言えません。早々に三密空間を立ち去って、帰宅後はすぐに熱いシャワー。ウイルス対策も兼ねていますが、安い散髪だと、細かい髪が首筋や顔面、シャツの中などあらゆる部位に付着して、痒いのなんの。シャワーですっきりしないと、何もできない。
とまぁ、ちょっとした苦行の甲斐あって、頭の「デンボ」は、翌朝には腫れも痛みもすっかり引きました。やっぱり湿気が化膿の原因だったようです。ありがたいことに、天気も回復して、久しぶりに熱帯の真っ青な空が。
ということで、次回はもう少し早めに、そして少々高くてもいいので、美容院に行って髪を切ってもらうことにします。高いと言っても、500円ぐらいですけどね。
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