今日のネタは、フィリピンとはあまり関係のない人のお話。
最近流行りの呼び方を使うと、日本を代表する「インフルエンサー」の一人である「ひろゆき」こと、西村博之氏。インターネット普及期に、良くも悪くも有名になった「2ちゃんねる」の創設者であることは、よく知られています。
現在はフランス・パリに拠点を移し実業家として活動する傍ら、ツイッターやユーチューブを通じて、一種の社会評論家としても広く認知され、ツイートする度に、マスコミがネット記事にするほどの人気ぶり。特に安倍元首相暗殺事件以降は、徹底した旧統一教会批判。以前から注目はしていた私ですが、ここ数ヶ月は、相当なひろゆき贔屓となっています。
ものの言い方が皮肉っぽくて煽り気味なので、毛嫌いする人も多いでしょうし、時には説明不足で理論が飛躍してると感じることもありますが、基本、言ってることは至ってマトモ。これはウクライナ戦争にしても、日本の政治に関することも、結構納得してしまう言説が多い。
面白いのは、もう一人私が支持している、明石市長の泉さんとも直接のやりとりをしているところ。両者ともやや過激な語り口ながら、直球の正論をベースにブレない点で、共感するからでしょうか。
さて、なぜ急にひろゆき氏の話を始めたかと言うと、日本から離れていて日本国内のことを知ろうとすると、ひろゆき氏や泉市長、あるいはホリエンモン、西野亮廣さん(お笑い芸人キングコング)のような、時事を独自の視点で語れる人の存在が、欠かせないと思うから。
20〜15年ほど昔なら、NHK、朝日、読売、毎日などの大手の報道機関は、それなりの権威があって、キチンと権力批判をしていたものでした。ところが、ちょうど私がフィリピンに移住した辺り、第二次安倍政権の発足以降、これらのマスメディアの腰が、軒並み抜けてしまい、伝えるべきことを伝えず、政府広報組織に成り果ててしまった。
特に強制的に料金を徴収しているNHKが、時の総理大臣や内閣に都合に悪いと、国会中継さえスキップするし、直近での統一教会への腰の引けようは、目を覆わんばかり。もし私がまだ日本にいたなら、手持ちのテレビを売っぱらっても、断固として視聴料未払いを貫いただろうと思うぐらい。
おそらく40代以下の若い世代は、情報をテレビ・新聞だけに頼ってる人の方が少数派でしょう。実際、朝日新聞の発行部数の凋落ぶりは、身から出た錆以外の何物でもない。
これは、言下に反論する人が山のようにいそうですが、ここ数ヶ月ほどのひろゆき氏の存在感って、かつて田中角栄元首相を辞任・逮捕にまで追い込んだジャーナリスト、立花隆さんに匹敵するんじゃないかと感じてます。
もちろん、超人的な広さの知識、深い洞察力、鋭い知性など、立花さんには遠く及ばないとしても、誰に忖度することもない自由な態度と、何よりツイッターでのフォロワー200万人という影響力はすごい。同時代の人々へのインパクトという点では、ひろゆき氏の一連のツイートは、立花さんが膨大な時間と労力で放った一冊の著作と、十分比肩するんじゃないでしょうか。
ということで、たとえ海外に住んでいたとしても、というより、日本に住所がないからこそ、過去の遺産にしがみく古い体質のマスメディアのみに依存して、狭く歪んだ視野を持ってしまうリスクを、日々感じている次第です。
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