2022年9月2日金曜日

メイド・エージェンシー

 新旧メイドさんローテーションの谷間状態の我が家。息子の学校での対面授業が始まって、週に2回は、家内の分と合わせてのダブル弁当なんですが、その配達要員がいないので、毎朝5時半起きの食事担当主夫の私。掃除も洗濯も面倒なものの、土日は家内も手伝ってくれるし、一応9月15日に次のメイドさん着任の予定で、先が見えてます。

ただ、移住後10年目で合計5人のメイドさんを雇った経験からすると、この端境期がとってもたいへん。以前にも投稿したように、辞める前に次の人の段取りをしてくれたのは、今回のライラおばさんが初めて。それでも、予定通りだったとしても1ヶ月は穴が空いてしまってます。

メイドさんを登録して紹介してくれるようなエージェンシーが、ここネグロス島のシライにはなぜ存在しないのか? 恨めしく思うのは、地元の人も同じじゃないでしょうか。

ネットで調べてみたら、マニラ首都圏にはメイド・エージェンシーが結構な数あるそうで、中には日本語で広告出して「家事だけでなく、心構えの教育もしてます」みたいな、行き届いたサービスの業者さんもいるらしい。もちろん、信用できて名前が通った所だと、安心できる分料金も高い。知人や親戚経由で紹介してもらうのに比べて、ざっと倍にはなってしまいます。

ちなみに、ライラの次のギンギンおばさんは、住み込みの週1日休みで4,000ペソ。約1万円という感じ。日本に比べたら破格の安さですが、公務員の月給が2〜3万ペソのネグロスならば、食事と寝る場所付きでこの金額は、決して悪くはありません。

それはさて置き、なぜシライにはメイド・エージェンシーがないのか? 結局のところ信用できないから。

私や、直接の知り合いの経験ではありませんが、メイドが泥棒や強盗の手引きをするケースがあるのは本当のようで、中には雇い主が殺害される凶悪犯罪もあったり。家内によると、メイド絡みの犯行の裏には、犯罪シンジケートが暗躍してるという噂も。冗談じゃなく、フィリピンだと洒落にならないんですよね。

フェイスブックでは、シライ限定の仕事探しのグループがあって、そちらで求人をかけてみようかと家内に相談したら「お願いだから、止めてください」と、真顔で諭されてしまいました。

そこまで行かなくても、手癖が悪くて、財布から紙幣を抜かれたり、ちょっと気を抜くと、一日中スマホいじりしてたり。このレベルは、実際に話を聞くことがあります。

紹介者がよく知ってる人ならば、少なくとも他家でクビになったようなメイドは紹介しないだろうし、まさか犯罪者を連れて来ることはなかろうという判断。まぁ、シライのような地方都市だと世間が狭いので、札付きの人物は、すぐにバレちゃうってこともあります。

そしてこれは、逆の立場でも同じ。単身、住み込みで雇われる方の身になって考えれば分かるんですが、メイド業って、給与不払いや虐待のリスクがつきまとう仕事なんですよね。ほとんどが女性だし、他人さんの家に入るんですから、状況を把握している紹介人の存在は、とても貴重。

かと言ってマニラのエージェンシーのように、身元をチェックしたり、一定の能力を保証しようとなったら、費用が高くつくのは当然。人件費のベースラインが低く、現金収入が少ない山間部が近いこともあって、昔に比べれば人材難でも、まだまだ業者頼みになるほど困ってはいないんでしょうね。

ということで、考えようによっては、これってビジネスチャンス。さすがに自分で起業する元気はないので、シライにも健全なメイド紹介業者が進出してくれる日を、気長に待ちたいと思います。


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