2023年3月12日日曜日

フェイント停電

 先週末、ここフィリピン・ネグロス島では、ほぼ定例行事化している計画停電がありました。だいたい1ヶ月から2ヶ月に一度、昼間の8時間とか12時間、土日のいずれかに電気が止まります。理由がメンテナンスなのは分かりますが、日本の電力会社だったら送電したままやりますよね?

おそらく、どこかの変電所の施設を点検だか修理をするんでしょうけど、今回は、私たちが住むネグロス島西側の主要部分を管轄するセネコ(CENECO / ネグロス中央電力)の責任ではなく、その上部組織である NGCP(National Grid Corporation of the Philippines / フィリピン国家配電網株式会社)が、送電を止めるからだとか。

住民からすれば、どっちでも結果は同じながら、セネコが何かをらかした場合は、影響が出る範囲は広くても市内レベル。こちらでは「ブラウン・アウト」という呼び方をします。たまに全市停電もありますが、大抵の場合、どっかの電柱が強風や車両の衝突、はたまた焚き火が延焼などの理由で倒れての断線。バランガイ(町内会)レベルの局所的な停電になります。

ところが NGCP が関わると大ごとで、一昨年のスーパー台風「オデット」の大被害による、ビサヤ全域に及ぶ広域停電なんて話になる。これが「ブラック・アウト」。そこまで行かなくても、以前には隣島パナイとネグロスを結ぶ送電線に問題があった時など、両島の州都とその周辺の100万人規模の地域で半日ぐらい電気が止まりました。

前置きが長くなりましたが、先週末の計画停電が、そのNGCP管轄。それを聞いただけで、もう長時間停電になる気配が満々です。案の定予定時間を見ると、朝6時から夜7時までの12時間。さすがにこれでは、自宅に設置した発電機をフル・タンクにしても全部はカバーできません。仕方がないので、前日に10リットルのポリタンク2つ分のガソリンを購入しました。

もちろん日曜日なので、わざわざ6時から起きて発電機回すのも勿体無い。目覚ましは8時にセットして朝食が済むぐらいまでは、電気なしの時間稼ぎをすることに。ちなみに昼間の時間帯に使えなくて不便なのは、扇風機とインターネット。ネットに関しては、電気がなくても、モデムさえ通電すれば問題なくアクセスできます。

唯一引っかかったのが、私のイロンゴ語(西ネグロスの方言)レッスン。いつもの授業は土曜日なんですが、家庭教師のバンビが体調不良で土曜日にダウン。日曜日に振り替えてほしいとの要望でした。発電機回しながらでも授業はできるものの、けっこうな騒音なんですよね。なのでその週は休講に。

そんな感じで準備万端整えて、迎えた日曜の朝。8時過に目が覚めたら、普通に電気が来てるんですよ。あれ?っと思ってフェイスブックのセネコのホームぺージを見たら、投稿が追加されてて「6:00am 〜 7:00am / 6:00pm 〜 7:00pm」になってる。何じゃそりゃ。こっちは12時間のつもりで準備してたのに、たったの2時間でした。

まぁ、ガソリンはいつでも使えるし、停電なんて無い方がいいに決まってます。結局イロンゴ・レッスンはキャンセルのままとして、いつも通りの日曜日...と思ったら、今度はインターネットが不調。モデムの電源は入るんですが、シグナル受信を示すLEDが全然点灯しない。リセットしたら、一応は繋がったものの、やたら遅い。SNSやニュースサイトの写真や動画が歯抜け状態で、とてもストレスを感じます。

停電の方は、夕方の部が予定通り1時間あって、その後復旧。ネット不調だけがそのまま残ってしまいました。ユーチューブやネットフリックスはブツ切りで、VPN入れるとネットそのものが見られない。難儀なことです。

ということで、このフェイント停電。その後始末が片付くのに一週間かかることに。その顛末は次回の投稿に続きます。



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