2018年2月26日月曜日

旅人の木


バコロド市内の観光地 ルーインズ にて

旅人の木(たびびとのき)、旅人木(りょじんぼく)、扇芭蕉(おうぎばしょう)、英語名 Traveler's Palm(旅人の椰子)、そして西ネグロスの方言、イロンゴ語では Saging Saging(サギン・サギン)。

これは全部、同じ植物の名称。
原産はマダガスカル。成長すると高さ7メートル、幅は3〜4メートルほどにもなる木。孔雀が羽を広げたような、独特の美しいシルットを持つため、ここネグロスでも観賞用に庭に植えられているのを、時々見かけます。

とは言え、旅人の木。ずいぶん大きいので、それなりの広さの庭が必須条件。苗木は高価なものでもなく、育てるのに特別な手間は必要なくても、やっぱり場所は限られてしまいます。私の感じでは、お金持ちのシンボルのようなもの。

先週の土曜日。寝坊できるはずの朝に、6時ごろから起きだした家内。メイドのネルジーを連れて、いそいそとどこかへ出かけました。30分ほどして、バカでっかい苗木を積んだトライシケル(サイドに台車を付けた自転車)を引き連れて戻ってきた。

一体何が始まるのかと思ったら、我が家の庭に、旅人の木を植えるんだそうです。苗木でも優に3メートルはありそうな大物。トライシケルを運転してきたオっちゃんも協力して、植樹予定の場所まで運びこみました。ちょっとデカすぎないかぃ?

自宅が完成してから、もうすぐ丸4年。ブーゲンビリアやハイビスカス、イエローベルにポインセチアなどなど。庭に少しづつ樹木や花を植えてきた家内。やっぱり自分の家に旅人の木を植えるのは、夢だったようです。

それはいいんですが、力自慢のネルジーが、シャベルで穴を掘り始めた途端に大粒の雨。お構いなしに作業を続けようとするのを止めて、先に朝ごはんを食べなさいと言い付けました。そのまま午前中は雨模様。続きは午後に延期として、私は書斎へ、家内はバコロド市内のショッピングモールへ買い物へ。


留守番の私は、昼食後少しウトウト。2時間ほども眠ってしまって、雨が止んだかと窓の外を見てびっくり。2階まで届くほどの旅人の木が、庭にそびえ立っていました。え〜、ネルジー、一人で植樹したんかいな? 前から腕力がすごいのは知ってたけど、ここまでとは思わんかった。


帰宅した家内も、相当驚いてました。当のネルジーは、妙に照れてモジモジ。リアクションだけは乙女チック。

その夜は、また土砂降りで、植えたばかりの旅人の木には、ちょうどいい水やりになりました。さて、新しく我が家の庭木に加わったこの1本。うまく根付いてくれるでしょうか。わくわくしながら、成長を見守りたいと思います。


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