2019年10月29日火曜日

最後の詰めが甘いフィリピンの施主

貧困層の人々ならともかく、警備員が常駐するようなサブディビジョン(宅地)内の家屋なのに、中途半端に工事が止まっている物件が多い、ここフィリピン・ネグロス島。事情を知らない日本人は、すぐに大工さんの怠慢や悪徳建設業者のせいだと思うでしょう。

しかし、実際に2軒の施主をやった経験からすると、必ずしもそうではないと気づきます。

まずよくあるのは、途中で資金が尽きてしまうパターン。すごく大雑把な見積もりを鵜呑みにして、エイヤッと着工しちゃう人が多い。日本だったら、真面目な業者さんほど慎重を期して、弱気なほどに「最悪」を想定するもの。

ところがフィリピンの場合、住宅建設に限らず、強気というか向こう見ずというか。それでなくても、予算や日程管理の事務作業が、お世辞にも得意とは言えない人々が多いもんだから、大抵が、すべて上手くいく前提の「最良」でゴーサインを出すみたい。

フィリピンで施主経験のない、日本人が失敗するのは分かるけど、地元に生まれ育って、何百万ペソもの費用を用意できる(つまり、そこそこ教育のある)人が、この落とし穴にハマるのは、ちょっと理解に苦しむところ。

そして、もっとよくあると思われるのは、予算内に収まっているのに、最後の最後でケチってしまうケース。やっぱりフェンスは、お金が貯まってからにするとか、外壁の塗装はまた次の機会に、なんて。多分、奥さんが途中でストップかけるのかなぁ?(これは我が家のことですけど...。)

こういう詰めの甘さが祟って、私たちの住むセント・フランシス・サブディビジョンでも、「残念な家」が散見されます。ここまで頑張って、どうしてフェンスがトタンなの?とか、建物は美しいのに、庭は放置で雑草生えまくりとか。

ちょうどこの2週間ほどが、自宅裏のゲストハウスが、最後の作庭でした。角っこに作った鶏舎や、発電機用の小屋、飛び石や敷き詰めた砂利などが、家内の「勿体ない攻撃」のターゲットに。確かに私の思いつきで、最初のプランになかったものも多いですが、ここで手を抜くと後々不便で、みすぼらしいよ。


コンクリート製の飛び石と
敷き詰めた砂利


古タイヤ再利用の花壇
植物がないと仮設トイレに見える


浴室裏の仕上げ


鶏舎のつもりが、肝心の鶏がいなくなり
屋根付き洗濯物干し場にしようかと

費用に関しても、全部足しても10万円もいかないレベル。何度も書いているように、まだまだ人件費が格安のネグロス島。

というわけで、このところ少々ご機嫌斜めの家内を、何とかなだめつつ、万聖節(ハロウィンは、その前夜祭)の11月1日に作業完了の目処が立ってきました。あ〜、くたびれた。


10/20〜10/29の出費

大工さん給料:30,850ペソ(2週間分)
溶接機レンタル料:750ペソ
土砂・コンクリートブロックなど:6,260ペソ
セメント、鋼材など:18,726ペソ
塗料など:5,187ペソ
配線材料など:5,615ペソ


計:66,688ペソ

本日までの合計:2,079,524ペソ


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