冠水した自宅前の道路 |
先週からほぼ毎日降り続いていた雨が、やっと止んだ今日4月13日。これは、私たちの住むネグロス島を含むビサヤ諸島の東海上に、ずっと停滞していた2号台風、フィリピン名アガトン(Agaton)の雨雲の影響。
ちなみにフィリピンでは、台風は番号ではなくアルファベットの並び順に名前を付けていく習慣。Agaton なので今年最初の台風だと思いきや、日本の気象台はそれに先立って発生した台風を1号としました。なぜかというと、台風になったのは1号が先ですが、フィリピンの観測範囲に入らないとフィリピン名は付かないから。
遅れて近づいてきた1号は、フィリピン名バシャン Basyang と名付けらた後、すぐ範囲外へ抜け、これが現在日本に向かって北上中という次第。幸い本土への上陸はなさそうですが。
さてこのアガトン。本来ならば台風が来ない、来ても上陸することはまずないフィリピンの真夏である4月に襲来。それだけでも珍しいのに、レイテ、サマールの近海で何日も停滞。さらに奇妙なことに、やっとレイテに上陸したかと思ったら、踵を返して元来た経路を逆走するという超迷走台風。
2016年に日本でも、通常とは逆に西へ向かって進んだ後に、Uターンして東に向かった台風10号がありました。おそらくそれと同様に、アガトンも高気圧に行手を阻まれてたんでしょうね。
勢力はそれほどでもなく、台風になったと思ったら、すぐに熱低に格下げになったものの、何しろ1週間もほとんど同じ場所での降雨。レイテ島では地滑りなどで死者22名、行方不明者27名の大きな被害が出てしまいました。(2022年4月13日現在の報道)
昨年末のスーパー台風オデットは、警戒する間も無く、いきなりのカウンターを顎にキメられて、一撃でダウンみたいな感じだとすると、アガトンは弱いパンチを何度もボディブローされて、ダメージが蓄積するパターン。
ここネグロス島シライでも、マンブラック、ギンハララン、イーロペス、ランタッドなど、もう洪水の常連というべきバランガイの各所で冠水。例によって市立体育館などに住民が避難し、今も水が引かず、自宅に戻れない人がいるらしい。家内によると、今までになかったような場所まで浸水しているとのこと。
ギンハララン在住の我が家のメイド、ライラおばさんも月曜日から欠勤続きで、そのままホーリーウィーク休暇に入ってしまいました。
そうなんですよ。今週はホーリーウィーク。例年ならフィリピンでは一番暑い時期のはず。昨年のクリスマス直前のオデットに続き、このところフィリピンには台風の呪いがかかってるんじゃないかと訝しむほど。
それにしても、何日もダラダラ続く長雨って、精神衛生上、実によくない。この時期だと、最低気温が28〜30℃ぐらいのネグロスで、最高気温が25℃前後。日本人としては25℃で寒いとは言いたくないですが、日差しがなくて風が吹いてこの気温では、さすがに肌寒く感じてしまうのも仕方がありません。
しかも、気圧がやや低めなので、特にメンタルに問題を抱えていなくても、気分が落ち込むのは当然。フィリピン人の家内ですら、かなり参っている様子でした。
そして迎えた、聖水曜日の今日。やっとアガトンが東海上に去って、台風一過のピーカン...とはならないまでも、雨が止んで薄日も差した今朝。3日に渡って冠水していた自宅前の道路も、ようやく水が引きました。やれやれ。
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