2022年8月4日木曜日

歌えない三日間

 あっと言う間に7月が終わり、8月1日の月曜日。丸々2週間休んでいた我が家のメイドのライラおばさんが、やっと出勤しました。先々週、喉が痛くて声が出なくなったので病院に行きますと言ってましたが、それがずっと続いていたらしい。

フィリピンで人を雇うと、本当はやる気がないだけなのに、病気だの家族が怪我しただの、すぐにバレる嘘を言い訳に使うケースも多いようですが、ライラおばさんに限っては、その手の嘘とは無縁のタイプ。ただ40代真っ只中の年齢のせいか、体中にいろんな爆弾を抱えてます。

アレルギーなので、サトウキビの焼畑があると咳がひどいし、雨が続くと右膝が痛む。暑さには頭痛がセットで、生理は重い。2〜3ヶ月に一度は数日から一週間休むのは、もう諦めるしかないようです。

それならクビにして、別の人を雇えばいいと言われそう。ところが、ライラほどキチンと仕事してくれる人は、なかなか得難いのがフィリピンの現実。ライラの前に4人雇って、いろいろありましたからねぇ。

そしてもうひとつ重宝しているのが、ライラの人脈。

明るくてお喋り好きなライラオバさんは、ちょっとした大工仕事や、不燃ごみが大量に出た時、モーター・電熱系(つまり難しい電子部品交換の類ではない)家電製品の修理などを頼みたい時に、ご近所さんや知り合いを紹介してくれます。

草刈りや樹木の伐採ならば、子供のドドンも労働力。ちなみに、不定期で来てくれる運転手のナルシソおじさんは、ライラの隣人つながりでした。

それはともかく、コロナ禍のロックダウン時を除くと、最長の2週間、合計16連休となったライラの欠勤の原因。決して財布に余裕があるとは言えないライラが、お医者さんに診てもらうほどひどい喉の痛みで、一時はまったく声が出なくなった風邪引き。最初は、私も家内も、コロナ感染を疑ったんですよ。

私たち家族もライラも、全員ワクチン接種はブースターまで済ませているので、以前ほどには恐れはしないものの、もし陽性となったら家内は濃厚接触者となって、オフィスに出ることができなくなるし、私も買い物に出られなくなる。検査結果を隠していてもすぐに噂になる、狭い社会のシライ市ですから。

何より、いくら重症化はしにくいと言っても、軽症でも相当ツラい目に合う可能性はありますし。

幸いにも、ライラはただの風邪だったんですが、厄介なことに、一週間以上の時間差で私まで喉の調子が悪くなってしまいました。まぁ普通に生活する分には、何の支障もなく、ちょっと声が出にくくなる程度ながら、この2年半、毎日欠かさないボイストレーニングには、相当な影響が。

実は先週の土曜日の、従弟パウロの誕生日パーティ。ここで1曲歌ってあげようと目論んでたのが、全然無理。寝不足や疲れが溜まった時って、だいたい高音が出にくくなるだけなのに、今回は中域以上がほぼ壊滅状態。歌い出しからいきなりしゃがれて、どうにも誤魔化しが効きません。なぜかフォルセット(裏声)は出るんですけどねぇ。

こんな状態で喉に負担をかけても、症状が悪化するだけなので、自らに3日間の歌唱禁止を課しました。一昨日からの再開も、最初は恐る々る。案の定、平井堅さんや山下達郎さんの曲で、ラストに転調して高音を引っ張るような箇所は、まだダメ。完全復調までは、1週間以上はかかりそうです。

ということで、日頃普通に出来ていたことが出来ないって、どれだけストレスになるかを思い知った次第。私もだんだん「出来なくなる事」が増えいてく年齢なので、ちょっと落ち込んで考え込んでしまった数日間でした。



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