2022年8月31日水曜日

疑似恋愛のすすめ

 いきなり釣りっぽいタイトルで申し訳ありませんが、飽くまで「擬似」ですからね。そこんとこ、お間違えなく。

日本では人生100年時代なんて言われ出して久しい昨今。ものすごく個人差はあれど、私が子供の頃だったらとっくに「老人」カテゴリーに入ってるはずの60代や70代の人が、まるで20年ぐらい年齢詐称しているんじゃないかと言うぐらい、普通に活躍してます。

昨年だったか、宮崎美子さんが61歳でビキニ姿を披露して、そのあまりの美しさにブッ飛んだのも記憶に新しいところ。この週末には、ふとしたきっかけで桜井浩子さんのユーチューブチャンネル「ROCO TALK」を丸一日かけて一気見。桜井浩子さんのお名前では馴染みがなくても、科学特捜隊のフジ・アキコ隊員なら、私と同世代の方々にはお分かりでしょう。

私が幼稚園児の頃に、ウルトラマンに出演していた桜井さんは、もう御歳76。さすがに、それなりの佇まいにはなっておられますが、どう見ても実年齢より、余裕で20年は若く見える。語り口も軽快で、1960年代から始まった円谷プロによる特撮テレビシリーズの、ウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブンに始まり、東宝の怪獣映画のスタッフや出演者のゲストとのお喋りが実に楽しい。

そんな調子なので、つい59歳という自分の年齢も忘れがち。感覚的には、まだ40代の半ばぐらいなんですよね。自慢たらしくなって恐縮ですが、まだ頭髪は量も黒さも十分で、肥満ということもない。50歳でフィリピンに移住してからは、ほぼ快食・快眠・快便の日々。

ただ、良い面ばかりでもなく、年齢に応じて性格が丸くなったりは全然しない。相変わらず、くだらないことにもムキになって、家内に呆れられたりもしています。日本では、些細なことでもブチキレる「老害」が話題になってますが、共感は無理でも想像はできます。

本来ならば、身も心も適度に枯れて然るべき年齢なのに、歳不相応に体力は残っている。それなのに、過去の社会的身分にしがみつき、老人扱いされたと曲解して、いちいち腹が立って仕方がないんでしょうね。

老害の件はさて置いて、年齢を重ねても心身共に健康かつ平和に過ごす秘訣を私なりに考えてみますに、いつまでも恋愛感情を忘れないっていうのは、かなり大事。もちろん、妻子持ちが他所の女性に手を出せという意味ではありません。

実のところ、家庭を顧みなかったり、最初から独身でそれ相応の金銭的余裕があれば、老人でも恋愛(と呼べるかどうかは微妙ながら)の成就はかなりハードルが低いフィリピン。それを目的に渡航してくる日本人も少なくはないのが現実です。私にも、その手の誘惑がまったくないと言うと嘘になるぐらい。

いい歳して、本気でフィリピン女性と恋に落ちるってのも、悪くはないけれど、そうではなくて、魅力的な異性と接する機会を大事にしたいということ。高校生が初デートする時の、ちょっとときめく感じとでも言いましょうか。

これはなかなか説明が難しくて、ただの助平と思われたら身も蓋もないんですが、下心を持って接したりすると、一発で見抜かれるし、それではこちらも疲れてしまいます。一緒にお茶を飲んだり、せいぜい食事ぐらいまでで、相手を笑わせ、楽しませることに徹する。それなら同性の友人でもいいものの、そこはそれ、やっぱり隠し味というかスパイス的なときめきが欲しい。なので「擬似」恋愛。

私の場合は、その延長線上で、女性のイラストを描いたりしているわけで、モデルがリアルでの知り合いでも、有名女優であっても、描いている間だけは、描画対象と擬似恋愛を体験しているつもり。そうでなければ、こんな面倒な作業を対価なしで続けられません。

結果として、このときめき感が、心と身体の老化にブレーキをかけてくれてるのは、日々実感しております。魅力的な女性を見て、1ミリもときめかなくなったら、死期が近いのかも知れません。


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