2022年8月30日火曜日

コーヒー豆専門店シライにオープン

 もうかなりの旧聞になっちゃうんですが、3〜4ヶ月ほど前、私の住むネグロス島シライに、コーヒー豆の専門店がオープンしました。

だからどうしたって言われそうですが、人口がわずか12万人の地方都市シライ。この手の、中流クラスの人がある程度いないと成り立たないビジネスって、つい最近まで、ここでは難しかったんですよ。

コーヒー豆だけ売るってことは、インスタントじゃなくて、コーヒーメーカーなりドリップで、それなりの時間をかけてコーヒーを楽しみたいコーヒー好きがいないと、お話にならない。1日数百ペソ(1,000円以下)の日銭で暮らしてる人たちが買いに来るとは考えにくい。

また、ちょっと足を伸ばして、隣街の州都、50万人都市のバコロドに行けば、大きなショッピングモールはあるし、自家用車のある人ならば、そちらで用が足りてしまう。つまり、こういう店が出来たってことは、シライの経済がずいぶんと底上げされた証明だとも言えます。

コーヒー豆に限らず、最近シライで開業した店では、ペットのための動物クリニックとか、このブログでも取り上げた、サイクリング自転車専門店。甘過ぎないケーキを売るカフェも増えました。もう少し規模が大きいところでは、シライ市内に2軒目の家電量販店もできましたね。

フィリピン人にも分かりやすいのは、何と、決して広くもない繁華街エリアに、ジョリビーが二ヶ所もあるところ。

さて、そのコーヒー豆屋さん。店の名前がケンスカ・グラウンド・コーヒー(Khenska Ground Coffee)。公設市場の一角にできた、ほんの四畳半ほどの狭いお店。いつも店番には、すっごくスキニーなヘソだしルックのお姉さんがいます。



壁にはけっこう色んな種類の、市販のパッケージに入った豆が並んでますが、メインで売っているのはの3種類。ネグロス島ネイティブの「ロブスタ Robusta」「エクセルサ Excelsa」そしてケンスカのオリジナルブレンド。お姉さんに頼むと、量り売りで紙袋に入れてくれます。お値段は、いつも買ってるロブスタ1kgで400ペソ(約1,000円)。極小ながらテーブルと椅子があって、その場で試飲っぽく一杯いただくことも可能。


ちなみにオーナーは、学校の先生。フィリピン教育省のシライ分室勤務の家内の友達なんだそうで、家内がここでコーヒー豆を買ってきてくれたのが、最初の出会い。

実はケンスカ開店以前にも、シライでコーヒー豆を売ってる場所はありました。大手スーパーのガイサノやセイブモア。あるいは、創業100年を誇る老舗カフェ/ベーカリーのエル・イディアルなど。ただ供給が不安定で売り切れが多く、肝心の味も及第点スレスレな感じ。

小さいながらもいつ行っても好みの豆が買えるケンスカは、私にとって実に貴重な存在。ネグロス島でここより美味しいコーヒーが飲めるのは、私の知る限り、数年前にバコロドにオープンした、日本のUCCぐらいですから。

ということで最近は、ここで買ったロブスタ豆を毎回挽いて、二度濾ししたちょっと強めのコーヒーを飲むのが食後の楽しみ。潰れずに末長く商売をしてほしいと、切に願っている次第です。

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