出典:BBC |
インターネットの日本語環境では、かなり贔屓目に見ても、盛り上がってるようには感じなかったカタールでのサッカー・ワールドカップ。それが勤労感謝の日の深夜、日本がドイツに勝ってからというもの、どこを見てもワールドカップ関係の記事ばかりがずらりと並ぶ状況に一転。フィリピンで視聴できるCNNやBBCでさえ、ビッグニュース扱いで報道されてました。
かく言う私も「ああ、ドイツと試合か」ぐらいなもの。ケーブルテレビで放送してたかも知れませんが、まったくノーチェック。実は大学時代に2年だけサッカー部に所属していたので、一応気にはしてたものの、騒ぎに気づいたのは、後半に日本が同点に追い付いた頃。
ツイッターでフォローしている人たちが、一斉にエキサイトし始めて、どうなってるのかと速報を見たら、ちょうど2点目のゴール。興奮がピークに達してました。
さて翌日、家族に話題を振ってみると、一応、家内も息子も知ってました。でも知ってただけで、別に喜んだり騒いだりのリアクションは皆無。そもそもドイツ代表がどれだけ強くて、そのチームから逆転で2点取ったことの凄さがまったく分からないのだから、共感を求めても土台無理というもの。
ここフィリピンにはプロのサッカーリーグがあるにはあります。ただ、財政難を理由にチームの離脱があったりして組織や名称が何度か変わり、日本に比べるとイマイチ存在感が薄い印象。ちなみに我が地元のセレス・ネグロスFCはフィリピンでは強豪チーム。
そんな状況なので、一般的にフィリピンでのサッカー人気は、バスケットボールに比べるとかなり地味。周囲の人たちに聞いても、たぶんワールドカップ開催中ってことすら、ほとんど知らないでしょうねぇ。下手したら「そもそも、ワールドカップとは?」から説明する羽目になりそう。
そこで、なぜドイツに勝って大騒ぎになるか、端的に分かってもらうために考えたのが「バスケでフィリピン代表が、シカゴ・ブルズに逆転勝ちしたようなもの」というフレーズ。家内にそう言ってみましたが、ここまで言うと現実味がなさ過ぎて、「そうでっか?」みたいな反応。う〜ん、バスケのワールドカップがあれば説明しやすいのに...。
と思って調べてみたら、あったんですね、FIBAワールドカップ。私が勉強不足なだけでした。それも意外にも70年以上の歴史を誇る由緒ある大会。アメリカばかり優勝してそうなイメージですが、直近2019年大会のチャンピオンはスペインなんだそうです。さらに驚いたことに、来年(2023年)は日本、インドネシア、そしてフィリピンの共同開催。全世界のバスケファンの皆様、たいへん失礼しました。ちなみに家内も知らかったとのこと。
ところで、例のサポーターが試合後に観客席のゴミ掃除をしたり、選手がロッカールームに紙屑一つ残さなかったという出来事は、フィリピンでも、試合結果より関心を集めてるようです。まぁ、話としては分かりやすいですからね。
こっちに関しては、特に誇らしいとかニッポンエラいとは思わず、散らかってたら片付けようというのは当たり前の反応、と感じるぐらい。道徳的な視点じゃなくて、子供の頃から教室の掃除させられてたら、自然とそうなるでしょう。特にフィリピンでは、自分の家族や親戚が埋葬されている墓地ですら、ゴミ捨て放題にしちゃうお国柄。感覚が違い過ぎて、何やら神秘的に見えるのかも知れません。
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