2019年9月12日木曜日

停電のこと

21世紀の日本で、広域で何日も電気が止まるなんて、そう起こることではないでしょう。

今月(2019年9月)9日、関東地方に上陸した台風15号は、記録的な強風を伴っていたそうで、ネットによると、千葉市内で瞬間最大風速が50メートルに達したとのこと。この風が千葉県下の各所で送電線を切断し、この投稿を執筆している時点で、まだ約34万戸で停電しています。

台風での停電と言えば、私たち家族がネグロス島に移住した年(2013)の11月に、フィリピン中部の、ネグロスを含むビサヤ諸島を横断したスーパー台風「ヨランダ」(30号台風)が記憶に新しいところ。

この時の瞬間最大風速は、日本の気象庁による解析では、何と90メートル。上陸した台風としては、史上最強・最悪でした。ただ、最も深刻な被害をもたらしたのは、風雨もさることながら、レイテ島の州都タクロバンを襲った、津波レベルの高潮。フィリピンだけで死者6,300名の大惨事。

ここネグロスのシライでも、日本では体験したことのないような強風が吹き荒れ、停電は2昼夜に。島の北岸をかすめた程度でも、たいへんな影響。



ヨランダ通過直後の夕食風景

当時は、直撃でもないのに、こんなに長いこと電気が止まるなんて、やっぱりフィリピンのインフラはまだまだと思ったのですが、千葉ではもう停電が4日目。しかも、まだ復旧の目処が立ってない。50メートルの強風って物凄い威力だったんですね。

ヨランダの時は、事前に「前例がない被害をもたらす恐れあり」「風速60メートル超」の情報が。それでなくても停電の多いネグロス。電気がなければ、水も止まるのは分かっていたので、飲料水とシャワーやトイレに使う水を貯めておいたのは、言うまでもありません。また、食料もかなり買い込みました。

それでも、3日間に及ぶ停電だと、食料はともかく、生活用水はかなり逼迫。そんな不安に加えて、夜間に灯りがないのと、ネット不通の状況は、心理的に相当堪えました。それに懲りて、その後、自家用の発電機を購入したほど。千葉県では、あの状態が4日も続いているんですね。それは本当に大変だ。

それにしても、最近は台風に限らず、自然災害で日本のことを心配することの方が多い。災害とまではいかなくても、真夏の暑さが、フィリピン在住の日本人がビビるほどの気温って、一体どうなってるんでしょう。

実はフィリピン移住を決めた時、海外の友人から「東日本大震災があったから、日本から逃げ出すの?」みたいな見方をされたことがあります。もちろん、そんなことはなくて、もう10年も前から準備をしていたフィリピン移住。

ところがここ数年というもの、そんな話が、冗談では済まなくなって、少々怖くなっております。


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