フィリピンと言えばバンブーハウス。都会暮らしでも多少庭に余裕があれば、小さくてもいいから建てたいと思う人が多いようです。地元の方言イロンゴ語ではクボ Kubo。日本人としては、つい「久保」の漢字を当てたくなる。
さて我が家にあるクボは、2013年にネグロスに引っ越して半年ほど経った頃、自宅新築の際に、現場事務所代わりに購入した四畳半ぐらいのサイズ。真ん中にテーブルを置けば、4〜5人ぐらいで食事やお茶するには最適。工事中には、大工さんたちのお昼寝スペースにもなってました。
600平米の宅地の半分に母家が出来た後は、残り300平米の広大(?)な裏庭の真ん中に、鎮座ましましていたクボ。もっと活用できるかと思いきや、蚊が多いし、それほど来客もなくて、一時は放し飼いにしていた鶏どもの鶏舎と化していた時期も。
そのまま放置したので、内部は鶏の糞やら食べ残しの餌が散乱。そうこうするうちに、屋根材の茅が古くなってズレて、雨漏りし放題となり、これはマズいと鶏を追い出して大掃除。購入元の竹屋さんに頼んで、茅の葺き替えとニスを塗り直してもらいました。
ロクに手入れをせずに、こんな仕打ちをしても、意外と高い耐久性。だいたい2年に一度ぐらいで修理をすれば、10年やそこらは大丈夫。建材としての竹ってすごいんですねぇ。
そして最後の修理がコロナ禍直前の2019年の年末。この時の様子は、「バンブーハウスの大修理」に、詳しく書きましたので、そちらを参照いただくとして、すでに2年半以上が経過。工賃が安いからと、メイドさんに紹介してもらった大工がイマイチだったようで、2年も保たずに雨漏り。これが原因で、クボの照明が漏電して、ゲストハウス全部が数日に渡って停電になったりしました。「50ペソのヒューズが火災を防ぐ」
本当ならすぐに葺き替えをしたかったところが、何と茅が不作で入手困難。かれこれ3ヶ月も待ってやっと入荷見通しが経ったと、竹屋さんからの連絡を真に受けて、クボ周辺の植木鉢の片付けまでしたのに、予定の日になっても音沙汰なし。遂に私と家内の忍耐も限界に達して、茅を諦めてニッパ(椰子の葉)での葺き替えにしました。
担当は、つい先月、シロアリに喰われた内装を新しくしてもらった、我が家の守護神的大工さんのリーボイ君が、早々の再登板。「シロアリ騒動の顛末」材料の買い付けから取り付けまで全部任せて二日半。費用はざっと1万円ちょっとですから、コストパフォーマンス抜群です。
ただニッパって、もっと簡単に工事が済むのかと思ったら、元々、茅用に作られてたクボ。追加で竹の梁が必要だったり、まるで編み込むように丁寧に取り付けるので、正直、二日もかかったのは予想外。最後の半日は、一部傷んだ床の張り替えに要しました。
というわけで、久しぶりに雨漏りがしなくって真新しい佇まいを取り戻した、我が家のクボ。以前、中に置いてあった丸いテーブルを引っ張り出して、週末のランチやコーヒータイムを楽しもうかと思ってます。その前に、日本のアマゾンで豚の蚊遣り器を買おうかなぁ。竹の床には似合いそうなので。
0 件のコメント:
コメントを投稿