「日本女性のフィリピン恋愛事情」「それはセクハラやで」の2回、日本女性とフィリピン男性の恋愛について投稿しました。やっぱり気になる人が多いのか、その後も、かなりの方に読んでいただき、反響もありました。
相変わらず多いのが「フィリピンの男は怠け者で、お金をタカるために日本女性と付き合っている」と言う人。ほとんどは男性からのコメントでしたが、中には女性からもそんな意見が。実体験に基づいてるようなので、これはやっかみではなく切実です。
ということで今回は、どうやったらお金目当てではないフィリピン男性を見つけられるか? 正しい交際相手の見つけ方指南。
金持ちの男と付き合いなさい。
あ、話が終わってしまった。
これではあまりに不親切なので、もう少し詳しく解説します。ここで言う「金持ち」とは、日本の基準とは違って、日々の暮らしに困らない程度の収入を得ている人。そんなの当たり前だと思うなかれ。
試しにスーパーやレストランで働いている男性に、サラリーをいくら貰っているか、訊いてみてください。いきなり見ず知らずの人に、そんなことを教える人もいないでしょうけど、ここネグロスならば、どんなに良くてもせいぜい1万ペソ(約2万2千円)まで。シライ市役所で次長クラスの義弟ですら、日本円で月10万円貰っているかどうか。
マニラ首都圏ならば、もう少しサラリーは高いと思います。ところが今や、首都圏の生活費は、少し前からは想像もできないほど高騰しているとのこと。飲食店での支払額を聞くと、ネグロス島での2倍かそれ以上は普通。これでは日本で住むのと、あんまり変わりません。
つまり、定職があって真面目に働いていても、実際にはギリギリの生活をしている人が多い。それに加えて、よく言えば、苦しい時は助け合う互助精神、身も蓋もなく言ってしまえば、金銭的甘ったれが日本に比べると許される土壌のフィリピン。給料日前のピンチには、相手がガールフレンドであろうがお構いなしに頼ってしまう...というパターンが多いと推測。
これに対して、多少なりとも経済的に余裕のある層は、同じ国民かと思うほどメンタリティが違ってきます。早い話が、私が配偶者に選んだフィリピン女性の実家。父が溶接工で母が高校の先生。昔から共働きで、決して裕福とは言えないものの、娘と息子を大学まで進学させて、その二人も卒業と同時に、娘(つまり家内)は、フィリピン大学の研究員、息子は市役所付きの技術者に。
家内の友人関係は、今でも大学時代から続いているものばかり。思いつくままに、その職業を上げてみると、フィリピン大学の教授や研究員。中にはビサヤ分校の学長になった人まで。大学以外では、フィルヘルス(健康保険)の管理職、食品加工会社とレストランの経営者、ネグロス島屈指の貿易会社のオーナー。
親戚では、義母を始めとして、高校の先生が3人。アメリカに移住して看護師をしている叔父と従妹家族。小さいながらもフードコートビジネスをやっている従弟などなど。全員が何らかの技能や知識・経験、そして、簡単に親戚や知り合いに借金を頼まない程度の、生活力とプライドは持っている人ばかり。
私が、フィリピン人=金に汚い、と決めつける日本人に、一貫して異を唱えているのは、この経験があるからです。
ということなので、お金のことでギャップの少ない人を、パートナーとして探すなら、まず大卒かどうかは目安となるでしょう。インテリジェンスよりも、大学に入るだけのお金がある家に育ったかどうかがポイント。
学歴で恋愛相手を選別するとは、なんて嫌な話かと思います。もちろん大学出のロクデナシもいれば、貧しくてもマトモな人だっている。単に傾向と確率の問題。それでもこの目安が、そこそこ有効なのは間違いない。「衣食足りて礼節を知る」とは本当によく言ったもの。
ただし、私は家内の実家や親戚・友人の経済状況を踏まえて、恋愛関係になったわけではありません。好きになった人が、たまたまフィリピン人で、たまたまその人だったというだけ。
これからフィリピンと付き合い始めて、フィリピンで配偶者を見つけるかも知れないという人に、私がもしアドバイスをするなら、相手やその親類縁者の経済状況は、確かめておきなさいと言うでしょう。交際相手本人がそうでなくても、親兄弟・親戚には、日本人の目からみたら問題のある人がいるケースも多い。
それを理解して、それでも我が道を行くなら、頑張って幸せになってくださいと言うしかありません。幸運をお祈りします。