日本発のサブカルチャー、コスプレ。Costume Play から造語された和製英語だったのが、今では英語の本家イギリスの辞書にも記載されているとか。それぐらい世界中に広まったコスプレ文化。元々はコミックやアニメのキャラクターに扮する行為を指す言葉。でも最近は、現実の職業で使われるユニフォームなどを着るのも、コスプレ。もう何でもありの様相を呈しています。
日本のアニメが大人気のフィリピンでは、もはや完全に市民権を得たようで、あちこちでコスプレ関連の催し物があるらしい。中でも年に1回、マニラで開催されるコスプレ・マニア(Cosplay Mania)は東南アジア屈指の規模。2日間で3万人を超える入場者を数えるほど。
フィリピンで、最初に日本アニメの名を知らしめたのは、1979年の「超電磁マシーン・ボルテスⅤ(ファイブ)」。ロボットアニメの中では、マジンガーZなどに比べると地味な印象ですが、なぜかフィリピンでは大ヒット。家内も子供の頃、熱心に見たそうで、テーマソングを今でも歌えます。
あまりの人気に、子供が勉強しなくなるとか、劇中に出てくる武器が、旧日本軍の軍刀をイメージしてるとか、大々的なネガティブキャンペーンにまで発展し、時の大統領マルコスの指示で、とうとう放送禁止に。ところが20年後の1999年、再放送が始まると今度はリバイバルブーム。視聴率40%超えを記録し、テーマソングを歌った堀江美津子さんは、国賓待遇でフィリピンに迎えられました。
コスプレに関して言うと、女性にまでその裾野を広げたのは、「美少女戦士セーラームーン」の功績が大きいでしょう。メディアミックスのスタイルで、原作コミックとアニメが同時スタートしたのが、1992年。もう四半世紀も前なんですね。
ゴレンジャーを始めとする戦隊ヒーロー物の中で、女の子キャラがメインなのは、初めての試み。コスチュームがまた独特の世界を作りました。セーラー服で悪と戦うという発想は、それ以前だと、薬師丸ひろ子さん主演の「セーラー服と機関銃」が思い浮かぶくらい。
SFファンタジーのヒロインがセーラー服姿。これは最初見た時には、かなり驚きました。コスプレでは定番となったメイド服にも、セーラームーンの影響がはっきりと見て取れます。
すっかりオタク的に深入りして、前置きが長くなりましが、今日のイラストは、フィリピンの女の子がコスプレで扮するヒロイン、クロエ・ホセガワ。なんで名前まであるのかと言うと、実はこのアイデアを思いついたのが、マニラ在住日本人ご夫婦の、小学1年生の娘さんが描いた絵を見せてもらったのが発端。いかにも小学生らしく可愛い作品は、彼女が考案した「プリパラ」の新しいキャラ。ホセガワのホセは、フィリピンによくある名前 Jose(ホセ)からの着想。
ということで、もう初老に差し掛かろうかというオッさんが、ありったけのイマジネーションと、ネット上で搔き集めた資料を元に描いたのがこれ。顔つきはフィリピーナっぽく、かなりラテン系にアレンジ。すると妙に生々しくて、日本のメイド喫茶に雇われた外国人女性、みたいになってしまいました。(その後、差し替えました。)
そんな印象を和らげようと、背景は、セーラームーンへのオマージュの意味で月をあしらい、少女アニメではよくある、虹と星のアイテムをちりばめてみました。オっちゃん頑張ったけど、原作者の娘さんには「これじゃな〜い」と言われそうですね。
【追記】
やっぱり「これじゃな〜い、顔がこわ〜い」と言われてしまったので、顔だけ思いっきり年齢を下げて、美女ならぬ美少女に差し替えました。これでどやっ!
過去の「私的フィリピン美女図鑑」は、こちら。
2017年
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