多分コンピュターではなく手描きだったら、完全にギブアップしてしまったことでしょう。画材は高いし、面倒で手の汚れる作業は、50歳を過ぎた今ではとても無理。第一根気が続きません。
昔はかなり大掛かりなシステムでないと、稼動できなかったような描画アプリも、今では普通に市販されているパソコンで、自由自在に操作可能。しかも、年々複雑なことができるようになり、30年前に比べれば、表現能力は驚くべきレベルに到達しています。
そういう訳でフィリピン移住後も、早期退職生活の暇に飽かせて、何枚もイラストを描いてきました。製作環境は、日本でもフィリピンでもまったく同じ。画像素材はネットでいくらでも探せるし、本当に便利な世の中になったものです。
とは言え、せっかくフィリピンに住んでいるので、できるだけフィリピンや熱帯地方に所縁のあるモチーフを選んでいます。
最初の頃に描いた、近所にある古い建物
今でも現役の商業建築でコンビニが入居してます。
熱帯魚
アオウミガメ
オウムとビーチ
ここ最近は、やっぱり人物、特にフィリピン女性をモデルにしたイラストを好んで描いてます。そこで選んだのが、ネグロス島の伝説に登場する王女カンシライ。以前にもこのブログで投稿しましたね。王女の名前は、私たちの住むシライ市の名前の由来になったとも言われています。
スペイン侵略のはるか昔、すでに交易で栄えていたネグロスに、カンシライという王女がいました。勇敢にもこの王女さま、島民を率いて自ら短剣を振い海賊と戦ったそうです。やっとのことで勝利を得て海賊を追い払ったものの、傷を受けて命を落としたカンシライ。手厚く葬られた彼女の墓から、一本の樹木が育ちました。それがカンシライの木。今でも、シライ市の木とされています。
これは伝説で、王女カンシライが実在したかどうかは、定かではありません。ですが私は、この物語にたいへん感銘を受けて、彼女をイメージしてイラストを描いてみました。背景の家屋は、100年前に建てられて、現在シライ市によって維持運営されている博物館。その他のモチーフは、ネグロス島で見られる鳥や植物で構成しました。
別に当時の装束などを再現したわけではないし、カンシライがどんな顔をしていたかなんて、誰も知らないので、私の想像で好きなように描いただけ。でも、イメージを膨らませて一枚のイラストにするという作業は、やっぱり楽しい。
そんな訳で、フィリピーナをモデルにしたイラストを、今後も描いて、「私的フィリピン美女図鑑」と称して、時々このブログに投稿することにしました。下手な素人の趣味に付き合わせて申し訳ありません。
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