11月26日は、家内の誕生日。すごい童顔で、30代後半ぐらいなら余裕でサバを読めるけれど、実はもう54歳。アラ還の私とだって3歳しか違いません。20年前の新婚時代なんて、二人とも30代だったのに、私が、フィリピンから高校生ぐらいの女の子を騙して連れて来たと、濡れ衣を着せられたほど。
実際のところ、日本人の夫とフィリピン妻のカップルは、親子か、下手すれば祖父と孫娘ぐらい歳の差婚も。まぁ、20歳以上若い女性が連れ合いというのもよくある話なので、勘違いされたのは、仕方ないかも知れません。
それはさて置き、フィリピンでの誕生日。
一般的には家族だけでなく、親戚や友達、場合によっては一度も会ったことのないような、友達の友達でも参加OKの大パーティも珍しくないお国柄。特に子供や、18歳のデビューパーティ(フィリピンの成人式に相当)は、たいへんな出費になりかねない。ジョリビーやマクドナルドの2階で、貸し切りパーティも多い。
それを思うと、我が家はみんな至って質素。私の誕生日は別にしても、息子も家内も、そんな大騒ぎは全然望まないし、親戚も、パーティをしないからと、苦情を申し立てたりはしません。(するとなったら、大喜びで来てくれるでしょうけど)その点は、フィリピン離れしてますね。
それでも、何もしないという選択肢は無し。日本みたいに「忘れてた」なんてのは論外にしても、家族だけでレストランで食事とか、小さくてもケーキぐらいは買わないと。今年は平日ということもあり、フライドチキンとケーキを用意して、家内が仕事から帰ってから、ささやかながら自宅でバースディ・ディナーと思っておりました。
ところが、誕生日当日の朝は、激しい雷雨。しかも、台風が接近しているわけでもないのに、尋常じゃない降り方がいつになく長時間。私が目を覚ました6時過ぎには、すでに自宅前の道路がくるぶしぐらいまで冠水して、子供の登校は無理な状況。
自家用車で送っていけなくはないけど、側溝にでもハマったら身動きができなくなりそう。当然、トライシクル(オート輪タク)も拾えません。
もしこれが日本だったら、学校からの連絡がないと、どうするかの判断に迷う保護者が大多数。でもフィリピンの場合、ちょっとでも危ないと思ったら、休ませるのが常識。家内曰く、「登校させるかどうかを決めるのは、教師じゃなくて親」と実にはっきりした態度。
結局、子供は自主的に自宅待機。登校時間をだいぶ過ぎてから、シライ市長マーク・ゴレツ氏が、フェイスブック経由で、市内全域の臨時休校を宣言したことが伝わりました。ちょっと情報が遅いなぁ。
むしろゴタコタしたのは家内の出勤。なんとこの土砂降りと洪水の中、時間通りにオフィスに行こうとしてます。もう水は膝ぐらいにまでなって、日本ならば床下浸水レベル。雨も弱まる気配はない。専業主夫の日本人が、フィリピン人の妻を押し留めるという、まるで逆転の構図。いや、普通に危ないでしょ。
こうして、子供も家内も予定外の休日となりました。
私にしても、ケーキも何も買いに出かけられません。メイドのライラおばさんも来るはずはない。後で聞いたら、ライラの住むギンハララン地区は、全戸が床上浸水でたいへんだったそうです。
仕方がないので、その日のお昼は、冷蔵庫にあった材料でデッチ上げた、スパゲティ・イタリアンと、たまたま買い置きがあった、アサヒ・スーパードライで、簡易のバースディ・ランチ。子供も一緒だったし、結構家内は嬉しそう。
その後、雨はお昼過ぎには止み、夕方には日差しも戻りました。水が引いたのは、暗くなってから。とは言え、停電や断水もなく、基礎を高目に作った我が家は、生活に支障が出ることもなかった。結果的に終日家族で過ごせたので、意外にも、記憶に残るいい誕生日でしたね。
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