一週間して、もう一度同じ窓口に行ったら、私たちの住むサブディビジョン(宅地)用の回線はもう一杯で、新規受付ができないとのこと。それやったら、すぐに連絡せんか〜い。こっちから聞きに行くまで放ったらかしって、どういうこっちゃ〜。
とブチキレても、屁の突っ張りにもならないのが、フィリピンの公共サービス。最近では、そんなことに怒るだけ無駄だと悟っているので、すぐにもう一つの通信会社、フィリピン最大手のPLDT(フィリピン長距離通信)の窓口へ。
ところがこちらも同じような感じ。作業員が現場に行かないと分からないので、一週間から十日ぐらい待ってほしい。う〜ん、これはダメっぽい。それならばと考えたのが、ルーターの増設。
実は、この手は既に実施済み。中途半端に広い我が家なので、2階に設置した通信会社支給のモデムだけでは、1階の子供部屋や客間までシグナルが届かない。それを補うために1ヶ月ほど前に購入した、ワイヤレスタイプのルーター。
当初は、これを使ってゲストハウスまでカバーできるかと試しました。結果、届かなくはないけれど、シグナルが弱すぎて使い勝手がとても悪い。YouTubeを視聴しても、ブチブチ途切れる。ただ、もっと大きくて、遠くまで届きそうなのがあったはず。それを買ったら何とかなるかも。
ということで、やって来たのがIT関連の専門店オクタゴン(Octagon)。日本ならば、差し詰めソフマップに相当するようなお店。フィリピン全土にチェーン店があって、バコロドだけでも3店舗あります。家内のパソコンや私のプリンターもここで調達。
さて、店員さんの説明によると、高い機種になってもシグナルの届く範囲は同じで、通信スピードが速くなるとのこと。まだ光ケーブルが来ていないシライなので、それはまったくの猫に小判。でも考えてみたら、ワイヤレスに拘らず、LANケーブルで繋げばいい。
そう気付いて購入したのが、900ペソ(約2,000円)の増設用ルーター。これをモデムに直結して、そこから通常のWiFiでネット接続するわけです。なんだかひと昔前のやり方ですが、回線が無いと言われれば仕方ありません。さらにLANケーブルを20メートル。
帰宅後さっそく、母屋の2階から隣のゲストハウスまで、延々とケーブルを繋いで試してみたところ、何の問題もなくインターネットが使えました。最初からこうすれば良かった。
そして、今度は配線工のサルディを待つこと一週間。あちこちで新築ラッシュのネグロス島なので、信用できる大工や職人は、なかなか捕まらないんですよ。
作業内容はシンプルで、ドリルで外壁に穴を開けてケーブルを通し、ゲストハウスの屋根裏を経由で増設ルータへ。2時間もしないうちに工事完了です。20メートルのケーブルは、まるで測ったかの如く、過不足なしに収まりました。
作業中のサルディ
「海坊主」みたいな巨漢
なんだかんだと手間取ったものの、結果的には新規の通信費用、月1,300ペソ(約3,000円弱)を払う必要がなくなり、私も家内も一安心。工事の前日にやってきたPLDTの担当者には「お前の会社に払う金はないわ〜い」と言いたい気持ちをぐっと抑えて、「悪いけど、キャンセルすることにしました。」と丁重にお断り。
それにしても、今もすごい勢いで新しい住宅が建設中の、私たちの住むサブディビジョン。どの家も、電話やネットが使えないということなんですね。PLDTでは、これから回線を増やすとは言ってましたが、何ヶ月先になることやら。
景気の良さに、インフラ整備が追いついていない、フィリピンの現状を垣間見た、この二週間でした。
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