2019年12月5日木曜日

フィリピン強いぞ 東南アジア競技大会


11月30日から12月11日の日程で、現在フィリピンで東南アジア競技大会(South East Asian Games / 略称 SEA Games)が開催中です。

フェイスブックでフィリピン人の友達が、盛んに「SEA Games」の記事をシェア。何も知らなかった私は、遠泳とかヨットなどの海に関連する競技の大会でもやっているのかと思いました。

調べてみると、1959年(昭和34年)から続く、かなり歴史のある国際大会で、その名の通り東南アジア諸国によるスポーツの祭典。参加するのは、第1回大会が開かれたタイ、そしてミャンマー、マレーシア、シンガポール、ラオス、ベトナム(ここまでが当初の参加国)。その後、フィリピンに、インドネシア、ブルネイ、カンボジア、そして東ティモールが加わって、現在は総勢11カ国。

最初の6カ国が、すべてインドシナ半島に位置する国だったためか、第8回までは東南アジア「半島」競技大会(South East Asian Peninsula Games)という名称だったそうです。

種目は、オリンピックにも採用されている、お馴染みの陸上競技や水泳、サッカー、バレーボール、テニスなどに加えて、シュノーケルを付けて行う「水中ホッケー」とか、ドリブル無しのバスケみたいな「ネットボール」。東南アジアのローカルスポーツ「セパタクロー」「チンロン」など。

さらに、フィリピンでは大人気の、エフレン・レイズという世界的に有名なプレーヤーを輩出したビリヤード。チェスに、eスポーツ(ビデオ・ゲーム)まで、超多彩。

2年に1回開催で、今回のマニラが30回目。この記念すべき大会で、我がフィリピン選手たちは破竹の快進撃。このブログの投稿時点(12月5日)で、金と銀の獲得数、およびすべてのメダル合計で堂々の1位。へぇ〜、フィリピンってこんなに強かったんや。



出典:Philippines 2019 30th SEA Games

フィリピンの国際大会でのスポーツと言うと、最近のオリンピックで、ボクシングと重量挙げでメダリストが一人づついたぐらいしか記憶にありません。敗戦後間もない時期、サッカー全日本チームが、フィリピン代表に負けたと、何やら屈辱的に語られたテレビ番組を見たことがあるぐらい、一般的な日本人の認識からすれば、フィリピンのアスリートなんて大した事ないということなんでしょう。

国対抗のスポーツで、その強さは、人口の多寡(競技人口)と、経済力が大きく影響すると言われています。例えば、同じようにサッカーが人気の国でブラジルが強いのは、人口(約2億人)が多いからという説も。

そう考えると、フィリピンも人口は1億を超えたし、ここ10年ぐらいでの経済成長は著しい。国民的スポーツのバスケを除くと、昔はボクシングぐらいしか金を稼げるスポーツがなかったのが、ネグロスのような地方でも、サッカーのプロチームはあるし、学校ではバレーボールも盛ん。ちょっと驚くのは、シライ市内でさえ競泳用のプールができたこと。

設備や道具にお金が掛けられるようになり、スポーツ選手として生活できるようになれば、自然と競技人口が増える。「大和魂」とか「ど根性」と言った精神論は関係なく、それ相応の環境が整うことで、世界に通用するアスリートも出てくるでしょう。

これは意外と近い将来、アジアでは日本がナンバーワンだと思われている種目でも、フィリピンが肉薄して来るかもしれません。基礎体力や持って生まれた身体能力では、平均すれば、フィリピンの子供達の方が、上なんじゃないかと思うことさえある。

フィリピン勢が頑張っている、東南アジア競技大会を見ていると、そんな気がしてきます。


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