2020年12月17日木曜日

イロンゴ語学習、次のステージへ

 約1ヶ月半ほど前に、ただいま私が勉強中のイロンゴ語の辞典を作ると息巻いて、このブログに投稿しました。(日本語・イロンゴ辞典を作る)思ったより面倒な作業で、意気込みの割には、また尻すぼみかな...との危惧があったものの、意外にもまだ続いております。

新しい家庭教師のアン嬢が来てくれてから、かれこれ半年が経過。初心者に立ち返って、挨拶とか数字、曜日に月、野菜に果物、色の名前などなど、アンが用意してくれた、シチュエーション毎のテキストも、ほぼ出尽くして、今は、毎週の出来事を、イロンゴ語で日記風に綴って、レッスンの時に添削してもらうという進め方に移行しております。

つまり、間違いは多いながらも、おおよその文法はマスターして、ある程度自由に文章を作れるレベルまで到達しました。

例えば昨日のイロンゴ作文。

Na-ngita ko sang mga face mask sa sulod sang shelf drawer. Gin-bakal sila nakon sa Japan nagligad nga walo ka tuig. Syempre indi sila para sa Covid 19. Sa Japan, sa panahon nga spring, naga-lutaw ang damo nga pollen sa hangin. Amo na dako nga tawo ang may allergic rhinitis.

(和訳)きのう私は、棚の引き出しから、マスクを見つけました。8年前に、日本で買ったものです。もちろん、コビッド19のためではありません。日本ではの季節に、空気中にたくさんの花粉が漂って、多くの人がアレルギー性の鼻炎になるのです。


私が知らなかった「見つける」「漂う」などの言葉は、英語で代用して、取り敢えず文章を作ってしまいます。大抵は、それに該当するイロンゴ単語をアンが教えてくれるのですが、英語がそのまま使われるケースも多い。(赤字)

「気がつく」Noticeとか「怪我をする」Be injuredなど、探せばイロンゴ語はあっても、「ディープ・イロンゴ」と称して、若い人はまず使わない、時代遅れな感じになるらしい。テレビを受像機と言ったり、コンピューターを電子計算機と呼ぶようなものなのかも。日本語でも、カタカナ言葉の方が自然な表現ってありますよね。

この例文を見ると、そもそも四季の区別がほとんどなくて、夏一択のフィリピンに「春」がないは仕方がないにしても、マスクや棚の引き出しが英語の方が自然。そして、ちょっとした専門用語や病名などの医療用語の場合は、英語でしか表現できない。

そりゃあ、数学や理科をフィリピンの言葉で教えられないのも、理解できます。日本語に例えるなら、漢字をできるだけ使わず、大和言葉だけで文章を書くのに近い。「鉛筆」を「なまりのふで」みたいに。できなくはないけど、意味が分からんし、すごく長ったらしくなりそう。

さらに概念的な言葉や、比較的新しい事物の場合、英語ではなく、スペイン語をそのまま借用。「重要な」Importante(インポルタンテ)、「問題」Problema(プロブレマ)、「週」Semana(セマナ)、「弁護士」Abogado(アボガード)などなど。

これはおそらく、公用語であるフィリピノ語(タガログ語)の語彙も、似たような成り立ちなんでしょうね。

こんな具合に、毎週20ぐらい新しい単語を仕入れて、その結果をどんどん辞典に盛り込んでいく訳です。当然、すべては記憶できないにしても、後から容易に検索できるので、次に同じ表現に出くわしても文章は書けるし、それを2回3回と繰り返せば、なんとか自分のものにできるだろうとの目論み。

まだ【の】のように単語数が少ないページもありますが、【か】などは、かなり辞典っぽく充実してきました。

ただ、このやり方の弱点は、元の文章を自分で書いているので、どうしても翻訳調になってしまうし、イロンゴ語話者同士の、自然な会話に触れる機会が皆無なこと。そこで昨日のレッスンでは一計を案じて、フェイスブック友達が投稿したイロンゴ語を素材にしてみました。これが想像以上に盛り上がった。

Kanami gale ka feeling kung ang ex bf muh ma licensya cmu nga ma pa kasal. Ahhhh dw ma piangak ko.

略語やら当て字がいっぱいで、イロンゴ語初心者には何のこっちゃ分からん内容。これは、先週投稿した、私が散髪してもらった美しきゲイ美容師、トネット嬢のタイムラインから。

どうやら前の彼氏が、女の子と結婚してもいいかと、トネットに許可を求めているらしい。なので、叫びたい(Piangak ピアンガッ=動物のような声で鳴く)と嘆いている。日本語にするのは難しいけど、実にイロンゴ語らしい言い回しのようで、アンは大笑い。

ということで、ネグロス島移住9年目を迎える来年は、我がイロンゴ語学習における、次のステージを目指せればと思っています。



2 件のコメント:

  1. 遡って拝読しておりますが、イロンゴ語の習得とは素晴らしい。自分も見習って、フィリピン移住まで(いつになることやら)には、タガログ語はある程度理解できるようになりたいものです。

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    1. タガログなら辞書はあるし、日本語の参考書もあるので、独学でもかなりやれるのではないでしょうか。あとはモチベーションを、どう維持するかですね。

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