2023年1月26日木曜日

日本スタイルの白い食器棚

 年末にゲストハウス水道の加圧タンクがぶっ壊れて、年が明けてからひと騒動あった件。(杜撰な工事で水道ストップ)結果的に、足繁く最寄りの大手建材店「シティ・ハードウェア」に通うことになりました。ただ建材店と言っても、日本ならば、ホームセンターのコーナンに少しだけニトリの品揃えを足したような感じ。つまり、フィリピンの地方にすれば、かなり高級の部類にはいるような家具も置いてあったりします。

新しく購入する加圧タンクの在庫をチェックしてもらってた時に見つけたのが、我が家のキッチンにちょうど良さそうな食器棚。実はフィリピン移住直後から、ずっと食器棚を探してたんですよ。

昨年(2022年)、スウェーデンの家具店イケアがマニラにオープンしたりして、フィリピンでも良質な家具が購入できないわけではないけれど、そこは地方のネグロス島の悲しいところ。超大金持ち御用達の高級店か、1年も経ったら壊れそうな極安中国製の極端な選択肢しかなかった。

私としてはイケアでも高過ぎるぐらいで、ニトリぐらいのインテリアショップが欲しいんですけどねぇ。

ところがここ最近の好調な経済成長を受けて、中流層の厚みが日本並みに近づいてきたおかげで、ようやくいろんな商品分野で、中の上ぐらいの価格帯が充実してきました。そしてシティ・ハードウェアで見つけたのが、日本円で1万円ちょっとぐらいの食器棚。

そんなに特別な仕様じゃなくて、それこそニトリに行けばいくらでもあるような、上下に扉付きの棚があって、真ん中に引き出し、その上に電子レンジが置けるスペースがあるタイプ。まさに、日本に住んでいた頃には、そういう食器棚を使ってました。引越しの時に処分せず、多少輸送費がかかっても、ネグロスに持ってきたら良かったと後悔するぐらい。

こんなの世界中どこにでもある、ありふれたスタイルだと思ってたら、意外にもそうでもないんですね。試しに「kitchen 」「cabinet」「microwave」でググっても出てくるのはシステムキッチンに完全収納するようなものが多い。

なので、少々大袈裟に言うと、移住以来10年近く探してた、日本スタイルの食器棚と運命的な出会いを果たしたというわけです。

さて、サイズもぴったりで即購入と思ったら、店員さんが何回も「組み立てないといけないので、すぐには持って帰れませんよ。」と、しつこいほど何度も訊いてくる。この手の棚って、大抵は棚板とか扉がバラバラの状態で梱包されていて、店頭に並んでいるのは店で組み立てた「完成品」。これは日本のニトリと同じです。

かなり大きい家具なので、確かに自力で組み立てるのはたいへんそう。それでもまぁ2〜3時間もあれば何とかなるだろうと、自家用車に積み込んで帰宅しちゃったのは、今思えば判断が甘かった。

その日の午後から組み立て始めて、夕食には全然間に合わず。それどころか、作業がキツすぎてへとへと。料理もできそうになく、帰宅直前の家内に連絡して、おかずを買ってきてもらう始末。

厄介だったのは、特殊なネジが全然数が足りなかったり、どう組んでも扉の隙間が大き過ぎたり。仕方がないので、裏板の一部を切り取って、それを重ねてヒンジ部分のスペーサーにして、何箇所かネジ止めを間引いたりの工夫をしました。

結局、翌日の午前中一杯かかって何とか組み上がった時は、すごい達成感。きっちり筋肉痛も来たし。


というわけで、移住して10年、自宅竣工から9年にして、ようやく当初イメージしていたキッチンが、パズルの最後のピースがハマったように完成しました。死蔵状態だった、家内が日本でたくさんコレクションした食器(主にティーカップ)は、いつでも使えるように収納して、電子レンジもお引越し。

特に私の場合、食事担当の主夫をやっているので、寝室・書斎と並んで、キッチンで過ごす時間はかなりの長さ。使いやすくて見た目も美しい作業環境は、生活のクオリティにも関わってくる大切な案件。

本当はもっと周囲に溶け込んだ、木目調とかグレーが良かったけれど、真っ白しかなくてノーチョイス。存在感が半端ないなぁ。家内は大喜びで「メイドさんには触らせないで!」なんて頑張ってます。いや、そういう訳にもいかんやろ。(苦笑)



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